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小説 舞の楽園 ( 部長は俺の恋女房 )


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部長は俺の恋女房   { 30 }
       
       < それから3日後 >
   その月曜日から3日後の木曜日。外に出て出ている俺の携帯が鳴った。
 勿論、部長を毎朝迎えにいっている。しかし・・部長は俺を誘わなかったし、俺も部長
 に何も言わなかった。部長に任せようと・・思ったのだ。
 しかし・・朝の車の中では部長は女になっていた。
知らない電話だったので、俺は用心しながら携帯に出た。
「もしもし・・夏木ですが・・」
「わたし・・玲子です・・」
出ると名乗らぬ前から、いきなり「玲子」と言って来た。夏木部長からである。勿論
女声であった。
「・・・・・」
部長から、それも女の声で俺の携帯に連絡が入るとは思ってもいなかったので、絶句
をしてしまった。

 「あなたと連絡を取りたいと思って・・あなたの携帯の番号を課長に聞いたのよ。今
お話しても宜しいかしら・・?」
今度のバスツアーの観光バスの運賃のことでバス会社を訪問して、今、バス会社を出た
ところであった。
「今は・・ちょっと。車に戻ったならば連絡をさせていただきます」
まだ、バス会社の受付を通っていなかったので、業務上の電話の振りをして携帯を切
って車に戻って、リダイアルでかけ直した。

 「もしもし・・玲子か・・?」
「はい。玲子ですぅ・・今は・・いいの?」
どうやら部長は、他人には俺からの電話を聞かれないところにいるようで、いきなり
甘えた柔らかな女言葉である。
「わたくしね・・買ってしまったのよ」
「携帯電話を・・それも2台も・・よ」
そして、いきなり「買ってしまったのよ」と嬉しそうに言っている。「何を・・だい?
玲子」と言おうとしたら「携帯電話をそれも2台も・・」だろ・・?俺は吃驚してし
まったんだ・・
「あなたとの専用の携帯よ・・」と言うではないか。
彼女は俺との専用回線を持ちたかったようだ。
「2台もか・・?」俺に惚れている女に初めて会ったような気がして、非常に嬉しく
なって、その言葉を言えなかった。
 
 「今日は残業は・・イヤよ!残業をしないで・・!わたしも早く帰るわ。だから・
・何処かでデートでもしませんこと・・?」
「携帯電話をお渡ししたいし・・」
 彼女はそうも言っている。
 部長は完全に俺のオンナになっていた。(つづく)











 
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コメント

No title

愛に溺れる。
・・・というのは良いですよねえ。
冷静に考えるとアレなのですけど、
それが感情であり、激情である。
それが愛でもある。
それが伝わってきますね。

LandM様

ちょっと玲子は激しすぎますかね・・
でも、小説なので見逃して頂きます。

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Author:舞
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