トルコ 10日間 < 36 >
いよいよ気球の出発です。フワッと飛び立ちました。
気球って言うのは、上下の運転は篭の上部に取り付けられたガスのバーナーで、前後左右の
動作は気球に取り付けられた綱を引っ張って運転するらしいのです。ですから、風の強い日
はダメだそうで、早朝暗い内の風が吹いていない時間に出発が原則なのだそうです。
朝日が昇って来まして、辺りは明るくなって来ました。
「昨日は雨だった」とホテルの方が言っていましたが、今日は快晴で、無風で、とっても
気持ちの良い飛行です。
「私達って・・・普段の行いが良いのかしら・・・」
「そうだな・・・特に今回の旅行は最高だな・・・」
一緒の篭に入っている彼に囁きますと、彼は私のお尻を撫ぜながらニヤリと笑っています。
篭が深いので、他の人達からは見えないのです。大好きになった彼にお尻を撫ぜてもらっ
て、私は喜んでお尻をふりました。
あちらこちらから気球が上がっています。大小さまざまだ色もさまざまな気球が150~
160ぐらいは上がる様は壮観です。本当に写真の通りです。
「ネェ、怖くは無いでしょう・・・?」
「ウン。・・でもねぇ・・気球が割れたりしたら・・・そんなことは無いか・・・」
そう言う彼の顔色は元に戻っています。でも・・・気球が割れたら・・と心配をする彼
に対して『高所恐怖症の人って、そんなことも心配するのかしら・・・』と考えて可笑し
くなっておりました。
1時間半ぐらいで気球の着地です。
カッパドギアの谷を気球は上下左右に動いて、風景を満喫しました。彼とも写真を撮り
合いました。
気球は最初に飛び立った場所とは違う場所に着地です。そこから小型のトラックで飛び
立った場所まで運ばれるようです。
着地は如何するのかと皆さん興味があるようです。豆粒ほどのトラックの方向に気球は
進んで行きます。それも時速30kmぐらいのスピードです。
トラックは見る見る内に大きくなって行きます。そしてスピードが緩んで見事にトラック
の荷台の上に篭が来るように着地をしました。
良くあんな綱だけの操作で、あのようなピンポイントに着地が出来るものだと感心して
しまいました。思わず、乗っている全員が拍手をしています。
気球から降りると、乗った全員と気球の運転手さんと記念撮影をしました。
今現在、高士さんのお家の2階の壁には、その時の写真が飾ってあります。彼は笑顔で
ピースをしております。
気球遊覧をされた他のご夫婦達も大満足です。
ホテルへ帰るバスの中で、「気球に乗らなかった人達は如何していたのだろう・・・」と
言う話になりました。
「カッパドギアの全景を見られて最高だったわ・・・」
「気球に乗らなかった人達に悪いことをしたような気がするわ・・・」
或るご夫婦が言い出したのです。
「それじゃぁ・・・『突然雨が降り始めて、風も出てきまして、気球は中止になってしまい
ました』と言うことにしませんか?」
高士さんが言い出して、皆さんそれに賛成したのです。(続く)
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