転 落 の 人 生 { 9 }
「まだそんな口が聞けるのか・・?お前はまだ判っていないようだな・・」
思わぬ私の反攻に斎藤が激怒しました。顔色が蒼白に変ったかと思うと、ベルトの鞭が私の身体にところ
かまわず振り下ろされました。
「ヒイ~。ヒィヒィヒィ・・」
鞭が当たったところは、本当に火が出るような痛みです。心底痛みと恐怖で震えあがりました。
「ヒィッ。ヒィッ。言いますから・・」
10数発。いえ20発は打たれたでしょう。怯えて完全に屈服したのです。もう後先のことは私の意識から消え
て、助かりたい一心です。
「言え!」
斎藤の鞭がやっと止みました。
足元に居るであろう2人や、脇の鏡を見る余裕なんて私にはありませんで、涙で曇った眸をただ斎藤に向け
ているだけです。
その時に鏡を見たらば、全身が真っ赤な鞭跡だらけだったと思われます。
「今まで傲慢極まる態度を取りまして、わたくしが悪うございました。反省しております・わ。許して下さいませ」
「わたくし福島美雄はただ今から・・福島美子とならせて頂きたいと思います」
「美子は名前の通り女になりましたのですから・・マゾ牝になりますように調教をなさっ
て頂きたいのです。従順なマゾ牝になりますように厳しい調教をお願いいたしたいのです」
「もし・・ちょっとでも反抗的な態度を取ったならば・・死ぬほどの折檻を受けましても
異存は申しません」
「マゾ牝美子は佐伯様・渡辺様・及び斎藤様ご主人様方に飼って頂きまして、ご主人様方
に奉仕致しますので、どうぞマゾ牝美子を可愛がっていただきとうございます・・」
足元の控室でビールを飲んでいた佐伯と渡辺も加わって、マゾ奴隷としての口上を復唱さ
せられて、それをテープに取られてしまったのです。
私が口籠る度に、斎藤の鞭が絡み付き、私の身体に傷が増えて行きました。
恐怖と屈辱の中で言わされたこの誓いの言葉がどの様な効果を持つのか、私には考えも
及ばなかったのです。
涙を流して詰まりながら、細く甲高い女声で復唱し終えると、3人は眸と眸を見合わせて
頷き合いました。
緊張していたのでしょうか、笑いはありませんでした。
ただ・・「良く言った!お前は女になったのだから、もう男の言葉を使っちゃいかん・・!女声で女の言葉
で話せ!」と佐伯が(いえ、もうお3人様は私のご主人様になったのですから、佐伯様と呼ばせて頂きま
す)が私の頭を撫でて下さったのです。
今まで「無能者」呼ばりしていました佐伯様の優しい行動に、私は新たに涙を絞ったので
す。
打ちのめされて屈辱の誓までさせられて、私はもう放心状態でスッカリ従順になっておりました。
ベッドに縛り付けられている縄を解かれた時も、もう暴れる気力も無いほど打ちのめされ
ておりました。
戒めを解かれて縮こまった私の手首と足首には縄で縛られた跡がクッキリと付いていまして、先程斎藤
様に鞭うたれた全身は赤い鞭跡が縦横についていました。(つづく)
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