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小説 舞の楽園 ( 転落の人生 )


         転 落 の 人 生   { 51 }
   その時の私の声はこういう商売の時に使うオカマ男の声ではありませんで、永年使っ 
 っている女の声でした。
 社長さんは私の勘違いのポーズに、一瞬「エッ・・」と言う顔をしました。
 「ウン。今週はこのホテルに2泊する積りなんだ。明後日の午後に帰る積りなんだ。一緒
 に来るかい・・?」
 流石は経営者です。その時の私の表情から、空気を読むことが出来るのでしょう・・自分
 の言は「嫁に来るかい・・?」と聞いたのに、私が勘違いの言葉を言った意味を瞬時に理
 解したようです。
 それならそれでも良い・・と判断されたようです。
 「あの晩に美子が本気で言っているとは思わなかったよ・・。しかし、無理もない・・と
 思ったんだ。俺の事は全然話してもいないに等しいのだから、仕方が無いと思ったんだ!」
 と後で言っておりました。

  その後、お風呂に入って、社長さんのお身体を洗って差し上げました。
 前に跪いた私は彼の隆々とした男根をお口で愛して差し上げました。
 その夜、彼は3回は私のオマ〇コの中に放出してくれたのです。勿論、私を縛ることもし
 なくて、スキンなんてものは着けずにです。
 私は彼と抱き合っている幸せに酔っていました。
 激しい営みが終わって社長さんの胸の中で、私は酷く素直な気持ちで、これまで記して参
 りましたことをお話しました。
 彼はお話をしている最中も悲しくなって泣き出す寸前の私の頭を撫ぜていてくれていま
 した。その手がとても暖かくって私は安心しまして眠りに着いたのです。


  翌々朝、社長さんが訪問先を訪ねていらっしゃる間に、私は下宿に帰ってお風呂に入り
 こと更に身体の内・外を綺麗にしました。
 出来るだけオカマさんと思われないようにお化粧をして、清楚な下着を着け、紺のツーピ
 -スを着まして上の駅に行ったのです。
 待ち合わせの時間より10分は早かったのですが、上野駅の翼の像の下にはもう彼の姿が
 ありました。時間前には待っている彼は優しい方なのです。

  グリーン車はガラガラでした。
 社長さんはご自分のことを話し始められました。
 会社は食料品の製造会社で工場のパートさんも入れて150人ぐらいはいるそうです。
 社長さんは2代目で、亡くなったお父さまが造ったのだ・・と申しています。
 今度の出張は事業拡大だ・・とも申していましたから、社長さんもなかなかのヤリ手ら
 しいのです。
 社長さんは若い頃に結婚したらしくて、18歳の双子の娘さんがいらっしゃるようです。
 その双子の娘さんはこの春から東京の大学に行って、アパートに入るようです。
 「奥様は・・」
 奥様のお話が全然出てこないので、私が口を開きました。実を言うと・・そのことが今
 1番の私の関心事です。(つづく)
 
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