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小説 舞の楽園 ( 孫の彼女になって1年 )

 
       孫の彼女になって1年 ( 38 )
  「この世の掟に背くようなことをして、ゴメンナサイ。でも、昌子は悪くないんだ。
俺が悪いんだ。昌子を責めないで下さい」
雄様は頭を下げたそうです。
それを聞いた私は、雄様の男らしさに感動したものです。でも・・・世間の人達は、年が
ず~と上の人生経験を積んだ私を非難するでしょう。
「あなた。ありがとうございます。けれども・・・あなただけが悪いのではございません
わ。わたしがあんなことをしていなければ、あなたは何事もなくお帰りになったはずです
わ。ゴメンナサイね」
彼も私のアナルオナニーを思い出したのでしょう、「あの時の昌子はとっても素敵で、魅力
的でった・・・」とニヤリと笑って、私を引き寄せてギューと抱き締めて上を向いた唇を
奪ってくれたのです。
「わたしを愛して下さるとおっしゃって下さって・・・とっても、とっても嬉しいわ」
喘ぐ口の先で私は言っていました。
「俺はそれだけを言うと、家を飛び出して来たんだ。もう・・・親父とお袋は呆れて俺を
勘当しているのだろうな・・・。俺は会わせる顔がない・・・」
彼は大層寂しそうです。
雄様の心情を思うと可愛そうでなりません。両親の心の中も判る私はもう何も言えません
で、ただ彼に抱き締められていました。


   雄様がお帰りになって晩御飯を食べて、一部始終を語り終えて私を抱き締めて
いると、玄関の扉を叩く音が聞こえました。
彼も私も直ぐに「母親が来たのだ・・・」と直感しまして顔を見合わせます。雄様は流石
に顔色が真っ青です。
「わたしよ・・・開けなさい!ここを・・開けなさい!雄大もいるんでしょう・・・?」
私の娘の声です。流石にご近所の手前もあってか、大きな声は控えています。
「お袋だ。うむっ・・・もう、お前を俺のオンナだと言ってしまったのだから、昌子はそ
のままの姿で会え!何を言われても、俺は絶対にお前を離さない!だから・・・お前も
覚悟を決めてくれ!」ちょっと考えていた雄様は、私を抱き締めたまま真剣な顔をして
そう言うと立ち上がりました。
さっきからの口付けで彼の顔に付いた赤いルージュを手で拭き取りながら、私も頷き返し
ました。

  「わたしが行きますわ・・・」
そう言って雄様を制した私は雄様の男らしい決心に心を打たれ、それに答えようと覚悟を
決めました。
もうこれからは娘やその家族と会えないと思うとちょっと寂しい気持ちもありましたが、
雄様に一緒に日陰者の人生を歩んで行こうと決心を固めたのです。
玄関に出る前に鏡を覗きこみました。女になったのだから、泣きはらした醜い顔では娘の
前に出たくはありませんでした。
剥げたピンクのルージュを意識的に真っ赤なルージュに替えていました。(続く)








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