小説 舞の楽園 ( 息子の友達 )
- 2020/10/09
- 00:33
息 子 の 友 達 { 29 }
洗顔からやり直しです。妻のお化粧を見ていたと言っても、使用する量までは判っ
っていなかったのです。
今度はファンデーションを薄くして、アイラインやアイシャドーも薄めに塗ります。
頬紅も眉墨も控えめにして、ルージュを塗ってウィッグを冠り、鏡を覗き込みました。
まだまだお化けのような女が写っております。
特に、眼の周りが濃すぎるのです。
時間があればやり直したいところですが、翼様がいらっしゃる時間が迫っていました。
玄関のチャイムが鳴りました。
『こんなことなら・・もっとお化粧を練習しておけば良かったのにに・・翼様に嫌わ
れてしまうのではないかしら・・』と不安になりながらも、玄関の扉を開けています。
「いらっしゃいませ・・」
扉を開いて、鳶色のウィッグの頭を上げますと、翼様の吃驚したような顔がありまし
た。
「ひかり。本当に・・女になっていたのかい・・?それにしても酷い貌だな」
目を丸くして吹き出しています。
「それは・・ひかりはあなたのオンナになったのですもの・・。あなたのおっしゃ
ることは従いましてよ・・。こんな酷い顔でゴメンナサイ。もっと・・練習してお
けば良かったのに・・」
悲しくなって眸を伏せますと、「可愛いひかりだ・・!今日はお化粧をして待ってい
てくれたのだね・・」と言って、立ったままの私をギューと抱き締めて下さったの
です。
私の女になろう・・と云う気持ちに感じてくれたのだと思います。
お腹に翼様の大きくなった男性自身が当たっていました。
「ゴメンナサイ。お化粧が下手で・・。今度いらっしゃるまでには、きっと練習を
して置きましてよ・・」
私は呟いておりました。
その夜は、翼様は私を離してはくれませんでした。
翼様の若い砲身は本当に疲れることを知らないんです。何度も何度も私を快楽の絶
頂へ導いて下さるのです。
その度に失神しましては、翼様に揺り起こされる私です。
その後2日ばかりは腰が定まらない感じがして、翼様のオンナになったことを知ら
ない息子に不思議がられてしまったものです。
私はもう翼様無しでは生きて行けないと考えております。オンナになったことが
息子の光太にバレない前に、妻の実家に息子を引き取って貰おうと考えたのです。
翼様のSEXに狂ってしまった私です。
翼様との思う存分の愛欲に狂ってしまった日から1週間後です。
私は光太を連れて義父と義母を訪ねました。息子を引き取って貰おうとしたのです。
「わたしもこのままで勤めもしない訳にも行きません。つきましては・・息子を
お義父さんとお義母さんのところに引き取って下さいませんか・・?」
「やはり光太に母親の愛情も必要かと・・思ったのです」
お爺さん・お婆さんを前に切り出したのです。勿論、男の姿で男の言葉です。(つ
づく)
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