小説 舞の楽園 ( 障害者の息子 )
- 2020/11/11
- 23:09
障害者の息子 < 10 >
伸びない指で必死になって、私の履いている白いパンツを降ろした正人は、全裸に
なった私をジッと見詰めているようです。
「可愛いよ。理佳。お前の白い身体がとっても可愛い・・・」
正人の呟きが聞こえました。もうその声は息子の正人の声ではありませんで、女に対す
る男の声でした。
「お前・・・」と言っています。私はその男の言葉に身震いするくらいに感じてしまい
ました。そして、『もう息子ではない。男としての彼を受け入れたいわ・・・』と考えて
いました。
私は眸を開き彼の瞳を見詰めますと、彼の眸はキラキラとしていまして、真剣そのもの
の目で私を見つめていました。
「抱いて・・・」
真剣な眸に吸い寄せられるように、私は白い両の手を掲げて彼に抱き付いていたのです。
もう完全に女の声で、女の媚態でした。
(6)正人の愛撫
正人は理佳になった私にとっても優しいのです。
全裸で仰向けに寝ている私の唇にデープなキッスをしてくるのです。それだけではあり
ません。私の身体の全部を唇と舌とでくまなく愛撫をしてくれます。
彼のキッスは始めはオズオズとした感じで、口を合わせるだけのキッスでしたが、私が
彼の舌を引き込むようにしますと、私の口の中を舐め始めました。キッスも初めての彼に
は仕方がないことかもしれません。
しかし、彼の舌使いは直ぐに上手になって、大胆になり私を喘がせるようになりました
大きな舌は私の口中を縦横に暴れ回り、私を女の気持ちにさせてくれるのです。
私は受け身のキッスと云うものが、こんなに気持ちが良いものだと言うことを、初めて
知ったのです。
酸欠の状態になった私が喘ぎ始めますと、彼の唇は私の咽から首に移ってきました。
彼は私を喜ばせようと一生懸命なのです。
時折、「理佳。理佳・・・愛しているよ・・・」と口走っていました。
「あぁ、あ、あ、あ・・・」
首から肩甲骨の辺りまで舐めて貰った時には、思わず女の悲鳴を上げていました。こん
なところに性感帯があるなんて、知らなかったのです。
「可愛い・・よ。可愛い声を上げるんだね。理佳。そう・・・もっともっと気持ち良く
させて上げるね。もっと・・・もっとお啼き・・・」
彼のバリトンの声は女になった私には心地が良いのです。私は大きく頷くだけです。
若かった頃には真っ平だった私の胸は、今は中年になってお肉が付いてしまって、
フックラと盛り上がっています。その白い盛り上がった頂点に薄茶色の乳首が付いてい
ます。
その乳首に、彼は唇を寄せて来ます。
「あっ。あっ。ああぁぁ・・・き、気持ちがいい・・・わ」
身体がピクンと跳ね上がりました。思わず、女の声を上げていました。
自分の身体にこんなに感じるところがあるなんて、その時まで知らなかったのです。そ
こに唇を這わせられて初めて分かったのです。
『オンナになるのも・・・悪くは無いわ・・・・』と漠然とですが思いました。(続く)
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