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小説 舞の楽園 ( オトコとオンナの関係 )


          オトコとオンナの関係    ( 30 )
      < 三郷へ一路 >
   「恵介君。良く言ってくれたね。僕達も不思議なカップルだと思っていたんだ・・!
 年齢も違い過ぎるし、それよりも早苗さんが余りに『ハイ、ハイ』と恵介君の言うことを
 聞くので、男としては羨ましいと思っていたんだ」
 又。暫くの沈黙の後に、関東自動車道路の料金所を過ぎたところで、斎藤さんが前を向い
 たままで言い出したのです。まるで、沈黙に耐えられなくなったようにです。
 その沈黙の間にも『言わなければ良かったのかなぁ‥』と考えていました。僕は後ろを振
 り返る勇気もありませんでした。
 
「育子さん。言っても・・いいだろう・・?」
 僕が返事をするよりも早く、斎藤さんはチラリと後ろを振り返り、育子さんの承諾を求め
 ています。
 「いいわよ・・あなたさえ・・良ければ。その代り・・恵介さんに馬鹿にされるかも知れ
 ないわよ・・」
 一瞬ですが斎藤さんと育子さんの目と目が合ったようです。目と目が合った2人は今から
 斎藤さんが言おうとしていることの内容と、その先にあることを理解し合ったのだ・・と
 思います。
 僕も同時に振り返り、育子さんに肩を抱かれて俯いて震えている早苗を見ていました。

  「僕は・・マゾなんだ!」
 前を向いた斎藤さんが背を延ばしてハンドルに両手を掛けて、本当に絞り出すような声を
 出しました。
 「恵介さんと早苗さんには・・馬鹿にされるかもしれないが・・恵介さんが本当のことを
 言ってくれたので・・僕も本当のことを言います・・」
 今まで「恵介君」と言っていた斎藤さんは「恵介さん」と言っています。
 言葉も年上のそれでは無くなって、丁寧な言葉使いになっていました。
 そのことは僕は気付いていましたが、僕の頭の中にはさっきの告白の恥ずかしさと、今の
 斎藤さんの驚きの告白とで、真っ白になっています。なにも、言えないのです。
 後になってから考えて見ますと、斎藤さんはマゾであるが故に、明らかに年下の僕に対し
 ても「恵介君」とは言い憎かったものと思われます。

  「僕は・・家では、育子様の奴隷なのです、身体中の体毛も剃っているのですよ・・」
 斎藤さんは続けました。
 「あなた・・!」 
 「いいじゃないですか・・お2人の秘密を話してくれたのですから・・僕達も本当のこと
 を言いましょうよ・・」
 『体毛を剃っている奴隷なんだ・・』と言うことまで言ってもいいの・・とでも言うよう
 に、育子さんが口を挟みかけましたが、押し被せるように斎藤さんは言っています。

  「いいわ!お前がそこまで言うのなら・・」
 育子さんの口調が突然変わりました。女王様のそれになっています。
 助手席で身を硬くしていた僕は運転している斎藤さんの方を見ていましたが、後ろを振り
 返りました。
 斎藤さんはハンドルに置いた手は幾分力が込められているようです。後ろの育子さんの
 右手は相変わらず早苗の肩を抱いていますが、左手は早苗のスカートの中に入っている
 ようです。(つづく)
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コメント

No title

不思議なカップルか。。。
何をもって不思議というかは人それぞれになっちゃうので。どうとも言えない部分がありますよね。
夫婦というのは難しいですけど、
カップルだったら、親子でも駄目じゃないので。
婚姻関係は難しいですけど、
実質の関係はありますからね。
判例でもそういうのが増えてきてますし。

No title

そうですね。
 婚姻関係は難しいのでしょうね・・
 でも、実質の関係は多いよ思いますよ。ただし
 母子の関係ですが。
 SMなんてものも一般的なものになって行くのでしょうか・・?

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