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小説 舞の楽園 ( オトコとオンナの関係 )


          オトコとオンナの関係    ( 66 )
   「わたくし・・ね。・・ちょっと、早まりそうなのよ・・」
 椅子に座った早苗が首を傾げて、突然訳が分からないことを言い出したのです。早苗が
 その動作をするときは、何か嬉しいことがある時です。
 「えっ・・何が・・早まりそうなんだい・・?」
 『早苗は年を取らない・・の?。何時までも若い・・・な?』と前に腰を降ろした僕の
 オンナを見てあらぬことを考えていた僕はやや焦って聞いています。
 
  「会社の方でね・・早期退職を募集しているのよ・・」
 早苗はもう完全な女の言葉で話し始めました。
 「今は不況で・・会社も人員整理を始めたらしいの・・それに応募すると・・2割強ぐ
 らいの退職金が出るらしいのよ・・」
 「わたし・・ね。それに応募しようと思っているのよ。いいでしょう・・退職しても・
・・」
「いい話じゃないか・・?退職金が増えるのだろう・・?」
「わたしね・・耐えられなくなってしまったのですもの・・男になって会社へ行くの
が・・・」
僕が相槌を打つと、早苗は「もう・・限界よ・・」と言って、顔を紅潮させています。
 早苗を僕のオンナにした時から、早苗が女になって一緒に暮らすことを夢見ていた僕は
 大賛成です。1日も早くその時がこないか・・と願っていたのです。
 それに・・今の僕等に必要なお金を、早期退職で上積みされる・・と云う話です。
 『それに乗らない話はない・・』と思っていました。

  「それで・・何時・・辞めるんだい・・?」
 「明日、本社で・・支店長、部長会議があるの・・。それが終わったら、人事課へ行っ
 て・・辞表を出して来ようかと思っています・・わ」
 「けれども・・後任の人が決まって、引継ぎが終わるのは1か月ぐらい先になるでしょ
 う・・ね」
 その夜は、僕も早苗もこれから先に希望が早まったことを喜んで、彼女を何度も天国
 へ送ってやりました。


  早苗が退職をして、大阪の部屋を引き払ってこの家に帰って来たら、彼女を僕の奥さ
 んにする積りです。
 その計画がちょっと早まりそうなのです。僕が喜んだことは言うまでもありませんが、
 早苗ももう男として会社に出勤することに限界を感じていたのです。大喜びでした。
 その夜は早苗に僕の計画を打ち明けたのです。
 勿論、実際に女の肉体になったらば、結婚式を教会で上げたい旨を話しました。
 早苗は、その計画を聞いた時に感激したのか、何時もより敏感に反応しまして、何処を
 愛撫しても高い女の声を放って、何回も何回も登り詰めていました。

  翌日、斎藤さんご夫婦に電話を入れたのです。
 斎藤さんは無論のこと、奥さんの育子さんも大変な喜びようで、まるで自分の妹のよう
 だ・・と言っていました。
 余りに育子さんが喜んでくれるので、完全に女体と化したマゾオンナの早苗を育子さん
 に盗られてしまうんじゃないかと心配になりました。
 肉体を手術をして完全な女になった早苗を、どのようにして可愛がってやろうか・・
 と必死になって考えている僕です。(完)
 
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コメント

No title

オトコとオンナの関係、
最初から最後まで完読しました。
なかなかこちらの事情もあり、
ゆっくり読むことになりましたが、
最後まで読めて良かったです。

多様性、という言葉がこれほど似合い言葉もないのかな、というのが率直な感想であり。
結ばれ方に形はないということを教えてくれる小説だったと思います。
兄×妹、とかの作品もありますけど、
これはこれで形としては間違っていないと思います。
勿論、民法で結婚できないのは仕方ないですけど、
本人たちが結ばれて幸福と感じるのであれば良いと思います。
とても勉強になる官能小説をありがとうございました。
今、掲載している作品が終わったら、
舞さんの希望している官能?小説を掲載したいと思いますので、そのときはよろしくお願いしますね。

No title

 いつもいつもお読み頂いてありがとうございます。
そのうちに男同士の結婚も許されるようにはなると思います。
ただ、この小説のように、父親と息子では認められないのでは・・・
LadM様の掲載が終わったらば舞の駄文を掲載
して頂けるのですか?光栄に思います。
無論・・OKです。

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