小説 舞の楽園 ( 万引き )
- 2021/03/19
- 23:10
「万引き・18」
(そも12)
「ヨシ!ぶち込むぞ!!いいか!」
「アッ、優しくして・・優しく入れて・・・」
万は上ずった声音でせがんで、進んで双の脚を跳ね上げて、両手で膝の後ろを
抱えた。甘える万に、貢は<もう、我慢の限界は超えた>と自覚している。
自ら二つ折りになって厚みを増した白い円やかなお尻が、焦げ茶色の割れ目も露
に持ち上がり、オイルでヌルヌルな火口の部分に剛直を宛がった。
「口を大きく開けて、深呼吸をしろ!」
息を詰めてVの字に高々と掲げた万の双の足首を、両手で掴み広げた貢は言って、
ゆっくりと腰を進めた。
“ヌチャリ“
湿った音が起って、巨大になった亀頭部が万の裏の径に呑み込まれそうに見える。
「あう~ん・・」
息を引くような唸りを咽の奥に漏らした万が、次に大きく息を吐いたと思うと、
思い切り身体の力が抜けた。
その時、青筋を立て節くれだった剛直が、根っこの部分までズブズブズブと沈ん
だ。
「ヒィィィ・・凄い・・ワッ。壊れちゃうぅぅ・・」
両肢を持ち上げられて逆さまになった万の声が掠れていた。
粘膜の腔壁が強靭な締め付けを、埋めきった剛直に伝えている。
貢は、その締め付けに対抗するように、剛直を抜き差しした。
身体を離して両足を持ち上げている貢の目には、ヌラヌラの己の巨砲が万のアヌ
スのまぁるい穴に入っているところが見えている。
「いっちゃう・・ぐむぅ・・もうダメッ・・ううんッ・・」
全身を硬くした万の口から、悶絶の牝の咆哮が上った。
その声を聞いたとたんに、貢の脳天が痺れて、ドクドクドクと熱いマグマを
差し込んでいる万の体内に放っていた。
当晩は、何度犯されたのか、万は記憶が無かった。
犯される度に、性感が研ぎ澄まされるようで、鋭く、深く、そして大きくイッ
ていた。
万は、自分を快楽の極地へ連れて行ってくれる、男のものが大好きになって
いた。疲れた様子も感じさせない、この巨大な剛直が愛とおしいとさえ思い
始めている。
そして、この剛直を持っている男の性力の強さに感動さえも覚えていた。
同時に、肛門の性感を、文字通り手取り足取りして教えてくれたこの男から、
もう離れることが出来ないと万は自覚し始めていたのだ。
自分が女になって女のように犯されることは、自分が男で女を犯すことよりも
数十倍気持ちがいいことを、知ってしまっていた。
そして・・もう、後戻りは出来ないと言うことを確信していた。
「もう、離れられないわ。あなた。今晩一晩なんてイヤ・・。万子はあなたの
女ですわ。これからは、あたしは万子として、ズゥーとあなたに従いて行きま
すことよ。万子を可愛がってくださいませね。あなた」
何度目かの軽い失神の後で、組み敷いている大柄の貢の体の下で、甘えた口調
で言っている万がいた。
しばらく2人とも丸裸だった。しかも、肉体は繋がったままだった・・
万子にそう言わせた貢は<やった>と思っている。
まさか、この男がそんなことを言い出すとは思わなかったから、余計に<や
った>との思いが強かった。
そして、何時の間にか、余りにも従順になっているこの白い肉体を好きにな
っている自分を発見していた。
それで、何度でもこの万子を責められる自分自身を誉めてやりたくなってい
る。
すると、可笑しなもので、心にも余裕が出てくる。余裕が出てくると万子
をからかいたくなってしまう。
「おやッ。俺の女になる万子は今晩1晩限りでは無かったのかい?」
下半身はまだ繋がったままの万子の膨らんだお乳を弄いながら、ワザと突き
放すように言ってみた。
「ううんっ。意地悪!万子をこんなにしておいて・・もう、離れられないわ
・・・いいでしょう?」
振り仰ぐ万子の眸には、媚さえ浮かんでいる。
「ねえ・・毎日このお部屋に来てもいいでしょう?奥様の代わりにあなたの
女にして下さいな。万子はいい奥さんになりますことよ」
万子は口ごもりながらも、頭に浮かんだ計画を言っている。
この先、仕事も家庭も全て投げ打って、女になって、この男に尽す半生を送る
ことになることを暗示するように、外は冷たい雨が降り始めていた。(終わり)
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