小説 舞の楽園 ( 続 万引き )
- 2021/03/28
- 23:41
(続)万引きー7
「ウム・・万子」
譲は唸っていた。
万子を捕まえた時は、自分の職権を利用したに過ぎなかったのである。1晩限り
の快楽を得るために万子の肉体を利用しようとしたに過ぎない。勤務している
警備会社に知れたら、懲戒ものであることをしている。
万子に感謝されることは何1つやってはいないと思っている。
偶然、万子の肉体と俺の竿がぴったりと合ってしまって、今の万子がここにいる
と思うと譲は恥ずかしくなっている。
マンコを精一杯可愛がってやることで、埋め合わせをしようと思った。精一杯
可愛がると言うことは、サドの譲にとっては苛めると言うことと同一語だと思っ
ていい。
「万子の白い肌を見ていると、縄掛けをしたくなるんだ。お前の白い肌が恥ずか
しがって、薄い紅色い染まって行くのを写真に撮っておきたいと思ってな」
どうしても、万子の白い肌に縄をかけてみたくって、頭を掻いて言い訳をしてい
る。
譲の妻はまったくのノーマルだったらしく、譲の軽いSM趣味を理解出来ないで
出て行ってしまっている。だから、譲は臆病になって言い訳をしていた。
万子はその譲の仕草が可笑しかった。
「いいわ・・あなたの好きにしてちょうだいな」
クスリと笑うと譲に背中を向けて正座をして、両手を背中に廻している。
万子は譲が大好きになっていた。自分が耐えられないことを譲がするはずがない
と思っている。万子は譲のことを最大限に信頼していた。
譲は前の会社では荷物の梱包の仕事をしていた。小さい頃より縛ることは大
好きであったので、その仕事は天職だと思っていた。
妻をその会社で見初めて、一方的な恋愛の末結婚したのだ。何故か子供は出来な
かった。結婚して3年目に、「妻を縛りたい」と言ったらば、「変態」と言われて
セックスも無くなってしまった。
或る日、会社から帰ると妻は出て行ったきり戻っては来なかった。代わりに離婚
届けが郵送されて来たのだ。印鑑をついて送り返してやった。
それ以来、会社は転々と変わって今の警備会社に落ち着いて、今のホームセンタ
―に配属されたのである。
譲は梱包のプロであったわけであるが、しかし、女体を縛ったことはなかった。
以前、SM雑誌を見ていてこう云う風に縄を掛けるものかと思ったことを思い
出しながら、後ろ手に万子を縛っていった。(続く)
スポンサーサイト