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小説 舞の楽園 ( 粕谷整形外科病院 )


    
        粕谷整形外科病院 - < 23 >
  「内野技師は孝子と言うのね。孝子はマゾなんでしょう? いいわ!苛めて上げる!
今夜そのマンションへ行くから、待っていなさい・・・!」
ようやく身体が動くようになって来て、ジュウタンの上に落ちていたTバックのショーツ
にノロノロと手を伸ばしたたかこの動作を止めて置いて、君枝はSになっている。
「あなたもいらっしゃい!だけど・・病院では淫靡なことはダメよ。いい・・・?」
壁に掛かっている時計を見ながら君枝は今日ここに来た用件を告げてから、そういい終え
て部屋を出て行った。
既に君枝が入室してからは、40分が過ぎていた。

 院長室の中には、やっとズボンを履き終えた圭太と、まだ弛緩剤から脱していない孝子
がフラフラしながらショーツを履き終えたところである。
「橋立看護師長にはエライところを見られてしまったな・・・」
『孝子との情事を見られてしまったことが君枝だから良かった・・・』と頭の中で考えな
がら圭太は長嘆息を着いている。
もし孝子を犯している最中に入って来たのが君枝でなかったら、今頃は大騒ぎになって、
大恥を掻いているところであった。
「Sとして、プレイに参加したい」と言った君枝の言葉に対して、『条件を飲むしか無い』
と考えている。
孝子を愛しているのだが、3年も経つと孝子との情事にも何かマンネリになって来ている
ことに気付いていた圭太は、君枝のプレイへの加入に興味が湧いて来たことも事実である。
圭太は『苛められるのは孝子であって、自分は対象外である』と考えていた。
『もし、孝子と君枝の相性が良ければ、年齢の差はあるものの2人を結婚させても良い』
とも考えている。

 圭太とのアナルセックスの現場を押さえられてしまって、膣痙攣まで起こしてしまった
孝子は圭太の説得に頷くより方法を知らなかったのだ。
その日の午後は、圭太もそうであるが、孝子の方が落ち着かない午後を過ごしたのだった。


  { 君枝女王様 }
ゲイバー潤子に「今日はお休みします」と連絡を入れて粕谷整形の勤務が終わり次第
孝子は真っ直ぐに代々木のマンションに帰って来た。
地方の高校を出て直ぐに専門学校に入ってしまった孝子は生の女体と云うものをまったく
知らなかった。
ましては、東京に出てきて下宿をして、女装を始めてしまったので、女性とは付き合う
暇が無かったのである。
孝子は自分の知らない女性と云うものが怖かった。ましては、Sの女性と云うものが自分
をどんなことをされて、どう云う苛め方をされるのか、まるっきり判らないのだった。
「8時過ぎには、行くわね・・・」
病院の廊下で擦れ違った時に言った、君枝の眸の輝きに恐怖を覚えている。
孝子はもう諦めていた。
自分の1番見られたくない、1番恥ずかしいところを橋立看護師長に見られてしまっては、
もう言うことを聞くしか自分の生きる道はないと観念していた。
自分はマゾがと自覚している孝子は、新しいご主人様に対しても従順なマゾオンナとして
尽くすよりは方法として思い浮かばなかった。(続く)
 
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