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小説 舞の楽園 ( 或る人生 )


          或る人生     < 7 >
   その日は会長さんの愛を確認しただけで、終わったようなのです。
 わたくしは嬉しさの余りに気を失ってしまったようなのです。フッと我に返ると
ベッドの上で丸裸の躯に毛布を巻き付けて寝ていたのです。
 会長さんが心配そうに覗き込んでおられました。
 
  「失神するほど・・良かったのかい・・? 敏感な躯なのだね・・。お前は
本当男にしておくには惜しい躯をしているんだね・・。女にしてももっともっと
感じる身体にさせて上げよう・・ね」
わたくしが目を開けると、非常に嬉しそうに会長さんが申します。
余りの気持の良さに気を失ってしまったことを思い出して、わたくしは恥ずかし
くなりまして赤面して下を向いてしまいましたのよ・・
でも・・この躯が敏感だ・・と云われて、チョッピリ誇らしく思ったことも事実
です。
「院長に聞いたのだが・・明後日には退院が出来るそうだ・・林に言い付けてマ
ンションを探しておこう。下宿は引き払って、そのマンションに来るといい・・!」
会長さんはそうおっしゃいまして、スーツに袖を通していました。

  わたくしは現実に戻りました。
そう言えば、何時も秘書の林さんがソファーに座って会長さんを待っていらっしゃ
るのに、今日は林さんの姿はありません・・
わたくしは、今さっきの恥ずかしい姿を見られなかったことを確認しまして、安堵
した次第です。
もし・・林さんが次の間にいらして、会長さんとわたくしの恥態を見れれてしまっ
てたらば、恥ずかしくって死んでいただろうと思います。
「君は・・貞夫君だった・・よな。女になるのだから、貞夫と言うのは可笑しい!
これからは貞子になりなさい・・!貞子と呼んでも・・いいね!」
帰りしなに会長さんはそう申されまして、『貞子』と言う名前を付けて下さったの
です。
そうです・・わたくしは名前まで女にして頂いたのです。
後ろを向いて脱がされたパジャマを着ているわたくしは大きく頷いておりました。

 「貞子。明日は来られないよ。可愛い貞子に会えないのはとっても辛いけれども
出張なのだ・・!その代わりに明後日は必ず来て・・新しいマンションに一緒に行
こう・・な」
「そこで・・2人切で・・貞子の退院のお祝いをしよう・・。愛しているよ!貞子」
そうおっしゃって、わたくしを抱き寄せると唇を奪っておられたのでございます。
またまた・・とても情熱的なキッスでございまして、わたくしはデープキッスと
言うものを初めて知ったのです。
わたくしが忘我の境を彷徨っていますと、会長さんの手が今着たばかりのパジャマ
を捲り上げて、パンティ・・いえ当時はトランクスも履いてはいないスベスベの白
いお尻を撫ぜてこられたのでございます。(つづく)

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