fc2ブログ

記事一覧

小説 舞の楽園 ( 或る人生 )


          或る人生     < 15 >
   あっ、その時に会長さんから言われたことがございます。
 「今度から・・わしが帰って来たら・・『いらっしゃいませ』では無く、『お帰りささい
 ませ・・』と言ってわしを迎えてくれないか・・?」とおっしるるのです。
 『機長さんは孫のようなわたくしを本当の奥様見たいにしたいんだわ・・』と思った
 のです。
 この会長さんの為でしたら、何でもして上げよう・・と決心を新たにしたものです。

  会長さんのお持たせのワインを空けグラスを合わせました。
 当時のわたくしはワインなんて飲んだこともございませんで、グラスに注いで頂いた
 ワインの色がとっても綺麗だったことを覚えております。
 林さんの用意して頂いたピザを食べまして、ワインは1口か2口しか飲めなかった
 ことと思いますが、ボーッとしてフワフワと身体が浮くような気分になっていました。
 
  「これは・・旨いですね・・」
 酔ってしまったのでしょうか、つい女になったのを忘れてしまいまして、そんなこと
 を口走っていました。
 「貞子。貞子よ・・旨いなんて言葉は使ちゃぁいけない・・よ。お前は女になった
 のだから・・そう言う言葉は使っちゃいけない・・よ」
 そう言われてみると、妹達は「美味しいわ・・」と言う言葉を使っていたようです。
 わたくしは兄貴と妹達の影響を半々に受けているようです。
 会話の間に、わたくしがつい男言葉を話すと、会長さんに注意をされまして、女言
 葉も大分サマになって来たようです。
 元来、わたくしは女性的な面もございまして、そう違和感は抱いていなかったので
 ございます。

 「貞子。ベッドで待っていておくれ・・!シャワーを浴びて来るから・・」
 楽しい会話のお食事が一段落しますと、会長さんはシャワーに行きました。
 その間にわたくしは濃いピンクのノースリーブのワンピースを脱いで、下着も取り
 林さんが用意して下さった極薄のナイロン製の濃い紫色のネグリジェに着替えまし
 た。
 ベッドの中に入って会長さんが浴室から出て来ますのをお待ちしておりました。
 勿論、直ぐに脱がされるとは思いましたので、全裸の上にネグリジェだけを着てい
 ましたので、透けて無毛にした全身が見えていました。
 恥ずかしかったので、ベッドに入ると毛布を顔まで掛けて、目を瞑っていたのです。

  会長さんがベッドの横になられると、恥ずかしさを紛らすために会長さんの胸の
 中に飛び込んでいました。その時は男の匂いが微かにしたことを覚えています。
 そして・・口付けをオネダリしていました。
 会長さんもわたくしのその態度に、嬉しそうにルージュを塗った唇を吸ってこら
 れていました。
 わたくしは『この方のオンナになるのだわ・・・』と考えまして感激しておりま
した。
若い時のラクビーで培われた熱い胸がわたくしの上に乗りまして、大きく喘ぐ
わたくしでございます。(つづく)
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

舞

Author:舞
FC2ブログへようこそ!