fc2ブログ

記事一覧

一目惚れ・・相思相愛


        一目惚れ・・相思相愛   { 1 }
    

( 1 ) 温泉宿の風呂
   「失礼しますよ・・」
 そう言って、40代前半のガッチリとした体躯の、熊を思わせる男の人が湯層の縁を跨い
 で湯舟に入って来た。
 「・・・・・」 
 目を瞑って、その7~8人は入れると思われる浴槽に1人首まで浸かっていた昌也は目を
 開いて頷いている。
 男の赤銅色の太股と盛り上がった真っ黒な茂みと垂れさがっているけれど太い男根とが、
 一瞬昌也の眼を射た。
 男は小さな旅館のタオルを股間に当てていたが、湯船を跨ぐ時に男の股間の位置と昌也の
 目の位置が一緒になってしまったようだ・・
 
  湯の中に沈み込み股間に当てていた白いタオルを畳んで頭に乗せた男の、何処もかしこ
 も毛むくじゃらでガッシリとした体躯が透明な湯を通して見えている。
 当然のように、昌也の白い躯も男の目には見えているに違いない。
 「あんた。女のように綺麗な肌をしとるのう・・」
 湯の中で男が近づいて来て本当に感心しているようにそう言った。
 昌也の色白の肌は生まれつきである。その肌を、男が入浴して来たチョット前に全身の
 無駄毛を1本残らず剃り落したところであった。

  昌也はこう言う鄙びた源泉かけ流しの温泉宿が好きであった。今日も出張の帰りに
ブラリと1泊だ。
 山奥の平日の温泉宿は、客も昌也独りということも珍しく無い。
 今日も女将に尋ねたところ、他に老夫婦が1組と言うことであった。
 夕食を早めに済ませて、宿泊客が入浴していない食事の時間を見計らって入浴する。
 入浴前にあらかじめ浣腸をして、内容物の残っていない肛門にシャワーのノズルを外し
 たホースを当てて繰り返し洗腸を施して、鏡の前で頭部を除いた全身をツルツルに剃り
 上げて、今湯に浸かったところである。

  昌也には奇妙な性癖がある。
 誰にも知った人がいない温泉での気安さからか、普段でも無毛に近い全身を剃毛して、
 出来れば他人に見て貰いたい・・と云う欲望がある。無論、脚の毛や男根の周囲も、脇
 の下の毛もである。
 そして・・出来るならば・・であるが、剃毛した昌也の裸体を見て欲情した男が牝に
 襲い掛かるように襲ってくれればいい・・と云った欲望である。
 しかし・・会社に勤めて20余年になるが、毎月10日から15日は出張があるが、そし
 て、1か月に1回か2か月に1回はこう言う鄙びた温泉宿に泊まるチャンスがあるが、
 今までに襲ってくれた男の人はいなかったのである。(つづく)










      
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

舞

Author:舞
FC2ブログへようこそ!