fc2ブログ

記事一覧

小説 舞の楽園 ( 一目惚れ‥相思相愛 )


        一目惚れ・・相思相愛   { 8 }
   「昌子。昌子は独り者で会社員だったな・・」
 2人で一緒の布団に入り太い腕で腕枕をされて、毛むくじゃらの胸に顔を埋めていた顔
 を埋めている時に熊さんが言い出した。
 「こんなところで・・こんなことを言う積りは無かったんだ・・けれども・・」
 真剣な声に思わず顔を上げて熊さんの顔を見ると、真剣な目をした熊さんがいた。
 「どうだ・・?会社を辞めて、俺のところにこないか?女として可愛がってやるよ・・」
 「昼は死んだ女房のやっていた会社の帳簿を付けたりして、夜は俺の奥さんになって・
・可愛がってやるよ・・。どうだ!俺の嫁さんになってくれ・・!」
「俺は昌子と云う女に惚れた!一目惚れ・・だ!お前と肌を合わせて見て、相性が抜群
 だと言うことが判ったんだ・・」
「昌子。女として・・俺のものになってくれ・・」
急に上体を起こした熊さんに唇を奪われています。

 「わたくしも貴男が好きよ・・大好きなのよ!出来れば、貴男のお嫁さんになりたい
わ・・だけど、突然なんですもの・・会社のこともあるし・・考えさせて・・」
激しく唇を吸われて離されて、直も昌子の顔を真剣な表情で見詰めている熊さんの求愛
に、驚いた昌子は口籠った。
「判った!俺も性急だったようだ・・。返事は今直ぐで無くってもいい・・!昌子にも
都合と言うものがあるようだから・・な。だけど・・・これだけは忘れないで欲しい。
俺は昌子に惚れた!女らしい昌子に惚れたんだ・・!俺は昌子を女として一生可愛が
ってやる積りになっている!」
「出来れば・・結婚そしたいのだ・・」

 「良い返事を何時までも待っているから・・な・・」
逞しい胸の中へ全裸の昌子を抱き締めて熊さんは真剣なのだ。
昌子は『この男らしい熊さんの妻として、女として残りの人生を生きて行くのも悪くは
ない・・な』と思い始めていた。
しかし・・不安もあった。
今は熊さんの元に居られるかも知れないが、老境に入りSEXからも遠ざかった時に、
もし熊さんから捨てられた時のことを考えると、今すぐに結論を出す訳には行かなかっ
た。

 「もう寝よう・・明日は帰るのだろう?一緒に帰れればいいのだけど・・」
昌子を抱き締めた熊さんが優しく言っている。
先程の4連発で疲れたのであろう・・もう眠そうであった。
昌子は身体は疲れ切っていたのだが、さっきの熊さんの言葉が頭の中を巡っていて、
そしてこれから如何したら良いのか・・を考えてなかなか寝付くことが出来なかった。
しかし・・何時の間にか寝入っていた。(つづく)













スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

舞

Author:舞
FC2ブログへようこそ!