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小説 舞の楽園 ( 山小屋での出会い )


    
         山本小屋での出会い  <  3  >
   私はこの年まで独り者です。
 過去には人並みに結婚したいと・・思ったこともありました。ただ・・男性器が他の男
 性と比べると小さいのです。極小と云ってもいいくらいに小さいのです。
 その極小の男性器を持っている故に、好きになった女性に告白すら出来なかったのです。
 もし女性と結婚しましても、まともにSEXが出来るかどうか、たぶん出来ないでしょう。
そしてそれ故に・・今では、男らしい逞しい男性が好きになっております。
 そうです。私はHOMOでそれもウケの男性です。

  石に腰を掛けて彼の話すことを聞いていました。
 例え、私が彼に好意を抱いていると云っても、又は愛してしまったのだ・・と言いまし
 たにせよ、亡くなった奥様をこれほどまでに愛している男性が私に振り向いてくれるこ
 とは絶望的に思いました。
 私は今までにも、何人かの男性とお付き合いをしましたし、男性と同棲までしたことが
 あります。しかし・・心まで奪うことが出来ないことぐらいは知っております。
 だから・・この逞しい大男に恋心を抱いてはいけない・・と自分自身に警告していまし
 た。

  それから日の暮れるまでの間、彼と私はいろいろと話をいたしました。
 話し合ったと云っても、私はほどんと聞き役で彼が自分のことを淡々と話していました。
 内容は奥様のことが多かったようです。
 きっと寂しいのでしょう・・と思って私は聞いていたのです。

  彼は都内下町にある従業員15名程の鋼管等を加工する会社の社長さんでした。
 奥様に会社の経理を任せていたそうで、亡くなってしまったので、「誰か女子職員を雇は
 なければならない・・」と嘆いていました。
 「わたしを雇っていただけませんか・・?」と冗談のように笑って言いますと、「パート
 の女子職員はどしか・・出さないぞ」と彼も答えていました。
 私は今の会社に移る前は、中小企業ですがある会社の経理を担当しておりましたので、
 簿記も出来るのです。
 一目見て彼に好意を抱いてしまった私は『優しそうな彼の下で働けたらいいな・・』と
 思ったことは事実です。
 でも・・奥様をこんなにも愛している彼の心には、秘かにですが恋心を持ってしまった
 とは言え、男である私が入り込めない・・と考えていました。
 私の恋は成就しないものと、最初から諦めていたと云ったほうがいいでしょう・・

  辺りが薄暗くなって来ましたので、彼はラークを私はフィリップモリスを1本づつ喫
 して、山小屋に戻ったのです。
 『まるで・・女のようだな・・』
 女が吸うような細いフィリップモリスを、肘を身体に付けて中指と薬指に挟んで小指を
 立てて吸う私の姿を見た彼はそう思ったそうです。
 暮れ行く美しい山波に私は気を取られていまして、彼がそんな私の姿を見てそんな風に
考えていたなんてちっとも知りませんでした。(つづく)




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