小説 舞の楽園 ( 山小屋での出会い )
- 2021/09/01
- 23:01
山本小屋での出会い < 21 >
< わたしの幸せ >
それから2週間後に、私は勤めている会社を辞めました。
だって・・愛してしまった彼が「オンナになってくれ・・!」と言うのですもの・・
彼は決してHOMOではありません。女になった私を愛してくれるのですもの。私はその
愛に答えなくてはならないのです。
幸いにして、亡くなった彼の奥様の洋服や化粧品がそのままあるのです。ですから・・
それを拝借しまして、女になることにしたのです。
女になったらば、今勤めている会社には行くことが出来ません。だから・・会社は辞めた
のです。
「なにもいらない。身1つでお出で・・」
彼はそう言ってくれています。下宿先も解約して彼の工場の2階に、本当に身1つで引っ
越したのです。男だった頃の荷物は全部処分をしています。
「今日から来てもらうことになった小池ひかりさんだ・・」
社長の彼は従業員を集めて、私を女事務員として彼らに紹介してくれました。
もうその頃に放たれた、一生懸命になってお勉強したお陰で、お化粧も上手になって女
の仕草も身に付いておりました。
「小池と申します。宜しくお願いいたします・・」
私は女声を使って、ウイッグを冠った頭を下げています。本格的に女装をして、他の人
の前に出るのは初めてです。緊張して声が震えていましたが、それがよかったのか15
名の従業員の方々は私が男である・・とは思わなかったようです。
『声が震えているのは、緊張しているためだ・・可愛い女だ・・』と思ったようです。
こうして・・私は女事務員としてデビューをしたのです。
昼は女事務員として事務所の経理を、そして従業員の方のお茶で出しや清掃等の雑用を
一手に引き受けまして、夜は彼の実質上の奥さんとしての生活が始まりました。
幸いにして私は小柄で色が白いので、従業員の方々も私が元男であったとは思わないの
です。
「小池さん・小池さん」と親しくしてくれております。
「小池さんは可哀想な人なんだ・・」
彼が従業員の人達にそう言ってくれていましたので、身の上話もせずに済みました。
今では女として自身も付きました。
ただ・・男盛りの彼は夜の生活は激しいのです。3年間の孤閨を埋めるように女とな
った私を何回も何回も抱くのです。
私は彼にもっともっと愛されるために、乳房が欲しくなりました。そのうちに彼にお願
いして豊乳手術をしようと思っております。
彼は私の女としては巨大なオサネをこよなく愛してくれていますので、オサネの取り去
る手術はする積りはありません。
彼と2人だけで、趣味の山歩きを復活したい・・と思っております。(完)
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