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小説 舞の楽園 ( 部長は俺の恋女房 )


 
部長は俺の恋女房   { 29 }
  「嬉しいです・・わ。でも・・せめてこのお車の中では・・玲子と呼んで頂けませ
 んかしら・・?」
 心の中では玲子になっているのであろう、部長の身体が俺の左手の方に傾いて来てい
 た。
 「ダメですよ!部長。朝はシャキッとしましょうよ・・」
 部長は暴行して、オンナにしてしまった俺のことをスッカリと許しているんだ。それ
 どころか、このまま女と男の肉体の関係を続けたいと考えているのだ・・と俺は理解
 をした。
 ニャ付いた気持になりながらも、『ここで部長の言葉に流されてしまったら、俺の
 ハードボイルドは台無しになってしまう・・』と俺は考えて、ワザとのように部長を
戒めていた。
SEX時の、チョット意地悪な俺に戻っていたのかも知れない。

 「うんっ・・意地悪なんだから・・会社に着くまでの車の中だけよ・・いいでしょ
う・・?」
身形は男に戻っているが、今の会話によって心は女のままの部長は拗ねたように女言
葉で言ったかと思うと、ハンドルに置いた俺の左手に縋り付いて来たんだ。
「オット・・危ない!」
「こうしているのが・・幸せよ・・」
 綾ててハンドルから手を離した俺の声が聞こえなかったのか、部長は呟いてスッカ
リ大年増の女に成り切っている。
「ここだけですよ・・」
可愛い女にそうまで言われたら、どうしても弱いんだ。身体を預けて来た玲子のズボ
ンを履いた膝に左手を置いて、脚を撫ぜていた。
「毎朝・・いいのね・・」
部長は嬉しそうに小さい声で念を押して、俺は左手をスーツのズボンの下のお尻の下
に手を潜り込ませている。
玲子は手が入り易いようにと、腰をずらしていた。

事務所が見えて来た
「ここまで・・です」
俺はキッパリと言っている。折角いいところになって来たので、少々残念な気もした
が、『これ以上部長を女にすることは危険である』と判断したんだ・・
部長も残念そうな顔を一瞬見せたが、女の姿勢を止めて元の部長に戻った。
何時もの朝のように車を駐車場に乗り入れて部長を降ろした。
「ありがとうございました」
自分でドアーを開けて、何時ものようにそう言うと、会社の裏口から中に入って行く。
何時もの風景であるが、自分のオンナが離れて行くような寂しさを感じている。(つ
づく)















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