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小説 舞の楽園 ( 大人のオモチャ屋で・・ )


     大人のオモチャ屋で・・(4)
 「ダメッ。これは命令よ!」
わたしの甘えた声を耳にした京ちゃんは態度を急変させたのです。
「綾が入らないんだったら、あたしがこの店に入るわ。こうしてね」
京ちゃんはそう言うなり、パンツのポケットから手錠を取り出すと、わたし
の他の人よりも白い裸の右手に片輪を掛けてしまったのです。
あまりの素早さに呆然としているわたしの右腕を後ろに回して、もう片方
の輪っかを左手首に繋いでしまったのです。
そうです、わたしの裸の両腕は金属製のオモチャによって、後ろ手に括ら
れてしまったのです。オモチャの手錠だと言っても本物そっくりのそれは
もうビクともしないのです。
わたしは、この人通りの少なくない通りで、京ちゃんの大胆さにはドキマ
ギさせられて声もでませんでした。
「このままで、あたしが帰るまで、ここに居るのよ」
紫の電光がチカチカと光る“大人のオモチャ”と書かれた看板のほうへ
引っ張って行かれ、怒ったようにそう言うのです。
その看板の元は明るいのです。
わたしは軽い眩暈を覚えていました。
いくらなんでも、この看板のすぐ近くで、それも剥き出しの裸の両肩を
出して、手錠で括られた女装男が佇む場所ではないのです。そんなこと
をすれば、わたしが変態であることが、この通りを歩いている人々に見え
見えなんです。
知っている人がわたしと認めるかも知れないんです。
わたしは思わず泣きそうになりながらも、そっと辺りを見回しました。
通りを歩いている40歳位の中年の男二人組みと呼び込みをしていた若い
男性が、何事が起こったのだろうと云った表情でこちらを見ていました。
ニヤニヤと薄ら笑いをしているように、わたしには見えたのです。
わたしは、わたしの変態性を見られてしまったと云う恥ずかしさから、
全身がカーッと熱くなりました。
でも変なのです。京ちゃんと一緒ならばその恥ずかしさも嫌では無いの
です。否、むしろ、わたしの中のマゾ女的な変態性を刺激するのです。
わたしの肉体を舐め回すような男達の好きの視線を感じたその瞬間、
下腹部に強烈な疼きを感じ、綾はオマ〇コを濡らしていたのです。
(続く)
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