fc2ブログ

記事一覧

小説 舞の楽園 ( 大人のオモチャ屋で・・ )


     大人のオモチャ屋で・・(5)
  (3)お店の中で
 無言でジロリと若い店員が入って来たわたし達を見つめました。
読んでいた本を畳んでマジマジとわたしを見つめています。
こう云う店では「いらっしゃいませ」とは言わないらしいのです。
お客様に対しては無関心を装うと言うのが礼儀らしいのですが、店員
さんはこの季節にしては珍しく露出した腕を後ろに回しているわたし
に見入っているのです。わたしの季節はずれの格好に余程好奇心を刺激
されたのでしょう。
肉体を舐め回すような若い男の店員さんの視線を感じたわたしは、恥ず
かしさの余り思わず俯いてしまったのです。
でも困ったことに、若い男に見られている刺激に、小さいわたしのオチ
〇チンが勃ち上がってしまったのです。
常時はパンティの中に収まっているのですが、今日は京ちゃんにノーパ
ンを命ぜられているのです。紫のドレスの下方がちょっぴり持ち上がって
います。
わたしはそれが分かると、益々恥ずかしくなって前かがみになっています。
だって、裸の両腕は後ろ手に拘束されていて、とっても後ろを向くわけ
にはいかないのですもの・・
「何を差し上げましょうか?」
前かがみになって両腕を擦り合わせているわたしを見ていた店員さんは
視線を移して京ちゃんに問いかけました。
きっと、年の若い京ちゃんをわたしのご主人様だと思ったのでしょう。
京ちゃんは、わたしのお尻が見えるのではないかと思える程カットされた
ドレスの裸の背中に置いた手で、「バイブを」指先で書くんです。
わたしに言えと合図を送るんです。
「あ、あのう・・バ、バイブを・・・」
観念したわたしは、指の指示通りにしゃべっていました。
酷く声が上ずっていて、それは慣れた女声ではなくしゃがれた男の声でした。
その声で、店員さんはわたしが女ではなく、女装している男であることを
気付いたようでした。
そんなわたしをチラッと見た店員さんは唇をニヤつかせながらしゃがみこ
み、ガラスケースの中からもっともポピュラーな肉根型のバイブを取り出し
たのです。
「こっちのほうが、いいかな・・」
最初に取り出した肉色のバイブをガラスケースの上に置くと、再びしゃが
みこみます。ケースのガラス越に突っ立ったドレスの腰の辺りを見ている
ことがありありと判るのです。(続く)
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

舞

Author:舞
FC2ブログへようこそ!