ルージュー(5)
(4)剃毛
そのエプロンが小さいのである。
前は股間の小さいのものがやっとのことで隠れるのであるが、後ろは紐を
結ぶと、鞭打たれて幾分大きくなって真っ赤に腫れ上がったお尻が丸見えであ
った。
勇次はそのような尻丸出しの綾のエプロン姿をソファーに座って眺め、叩いた
為に尻が大きくなったとご満悦があった。これからも機会あるごとに叩いてや
ろうと思っている。
肉を焼き、野菜を盛り、味噌汁を添えて勇次の待つ食卓に運んだ。
大内綾雄は昨年3月に商業高校を卒業して上京し、会計事務所に勤務して2年
目である。この1DKのマンションに入居して自炊を始めて6ヶ月、料理もど
うやら出来るようになっていた。
食事の支度が済むと、勇次の命令のままにエプロンを脱いで全裸になって、食
卓の脇に正座をさせられている。
「綾。おめいも腹が空いてるんだろう?肉をやるから食え!が主人様が噛んで
やる肉だ!ありがたく食えるよな?」
勇次は盛り付けられた2人前の肉をガツガツと食らいつき空腹が収まると、肉
の残りをグシャグシャと噛んで、全裸で食卓の下で正座をしている綾の口元に
突きつけて言った。
「はい。ご主人様。ありがとうございます」
今の綾には食欲など無い。しかし、涙声で丁寧にお礼を言って、その噛み砕か
れた肉片を口に含んだ。言わないと何をされるか分からなかった。
男の唾液のタバコ臭い不快な味がした。綾はまた1段と屈辱感に苛まれていた。
勇次はこの美形の年若い男を自分の意のままに従わせることに大満足だった。
一服し終わった勇次は全裸の綾を従えて浴室に行っている。
仁王立ちに綾の前に立ちはだかって、綾に全身を洗わせている。しかも、素手
に化粧石鹸を付けて、毛の密生している全身を洗わせている。
特に量感を持った男根は丁寧に捧げ持たせて洗うように指示をした。盛大に茂
っている陰毛を泡立たせ、大きなフグリの皺を1本1本伸ばさせて洗わせてい
た。
最後に、泡だらけの巨大になった男性を、綾に口に含ませている。
もう、観念したように、綾は逆らわない。
「さあ、剃毛だ!そこに仰向けに寝ろ!」
ご機嫌の勇次は身体を湯に沈めて、洗い場の狭いマットを指して言う。
「て、ていもう?」
剃毛の意味が一瞬判らなかった綾だが、勇次の手にした剃刀を見て血相を変え
た。
「嫌っ、嫌です。これ以上苛めるのは勘弁して下さい。嫌です。絶対に嫌」
丸裸の綾は薄い陰毛に手を当てて立ち竦み、次の瞬間に扉に手をかけて、逃
げようとしていた。
「逃がすか・・苛めるだと・・その態度はなんだ!」
勇次は本性を隠さなかった。むしろ、本能通りに行動したほうがよさそうで
あると思っている。
「綾。まだおめいはおめいの身分と言うものが飲め込めていねえようだな」
勇次の大きな手が逃げようとした綾の腕を掴んでいる。
「おめいはおれのスケなんだ!奴隷女なんだ!」
勇次は白い手を後ろに捻りながら、ゆっくりと言っている。焦る必要はなか
った。時間はたっぷりとある。
「こっちへ来い!ヤキを入れてやる!」
平然と毛むくじゃらの大きな手が綾の首筋を鷲掴みにして、浴槽に綾の頭を
漬けている。
「許して下さい。もうあ・・」
皆まで言わせなかった。掴まれた頭は浴槽の湯の中に沈んでいた。
必死で顔を湯の中から出そうとするが、万力のような力が首筋を押えて放
そうともしない。
綾の男にしては長めの髪の毛が湯の表面に浮いて足掻いている。
湯を飲み込んで、意識が次第に混濁してきたのを感じる。今度は本当に
殺されると思った。
全裸の自分がアヌスから血を流して、浴槽に頭を突っ込んで溺死している
様子が脳裏を過ぎる。
今、助けてくれるなら、どんなことでもしよう。どんな酷いことでも出来る
と考えていた。
その時を見計らったように、頭を押えていた手の力が緩んだ。
必死の形相で水中から頭を上げた綾雄は、後は勇次の言いなりであった。
あまり生えてもいない陰毛を綺麗に剃り上げられ、ショボショボとしか生
得ていない両腋の下の毛を剃られ、産毛程度の脚の毛も剃られ、裏返しに
されて尻のアワイに生えていた産毛まで剃毛されてしまった。
「いいか?綾。俺のスケになったんだ。女が体毛を生やしちゃいかん!い
つでもツルツルに剃っておけ!俺がいない時もだぞ!いいな、綾」
死んだように放心仕切っている綾に勇次は念を押すように言っていた。
「はい、ご主人様。綾は何時でもご主人様に可愛がっていただけるように、
無駄毛を剃って、ツルツルにしておきます・・わ」
涙ながらに、半分はヤケクソで女言葉を使って答えている綾であった。
「写真とこの誓紙を綾の会社やこのマンションの住民にばら撒かれたくなか
ったら、俺に服従してするんだな・・」
月曜日の朝、勇次はそう言い残して帰って行った。
「警察に言いたければ、言うがいい。その代り俺がムショから出て来た時は
覚悟しておけよ・・」
・とも、凄んでいる。
「はい。綾はご主人様の奴隷女ですわ。絶対服従をお誓い申しあげますのよ」
土曜、日曜と、女としていや奴隷女として奉仕することを徹底的に叩き込ま
れた綾はそう答える以外に術が無かった。
そして、奴隷女としての調教の全てを写真にまで撮られてしまった綾雄は、
ワアーと号泣するしか方法を知らなかった。(続く)
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