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小説 舞の楽園 ( 秘書の遍歴 )


 

秘 書 の 遍 歴 - < 9 >

   田舎の家は父親が亡くなっておりまして、母親と年の離れた兄夫婦が農業をしておりま
 して、私が帰れるところではありません。
 都会で生きて行くためには、就職しまして働かなくてはなりません。
 数社の面接を受けましたが、私は皆面接で落とされてしまっています。
 ところがそう云う時に、・・商事会社の社長が秘書として拾って下さったのです。
 社長は私の恩人です。

  
その社長が・・「わたしをご自分のオンナにしたい・・」とおっしゃるのです。
 私は考えました。
 そして・・出した結論が『社長のオンナになってもいい・・』と云う結論だったのです。
 確かにその時の空気と言うか雰囲気は、もう社長のペースでした。とてもお断り出来るよう
 な状態では無かったと思います。
 それに・・何時もは恐ろしいと思っていた社長がとても優しいのです。そして・・「俺の
 オンナになれば・・優しくしよう・・」とおっしゃって下さるのです。
 
  社長は私生活でも、公用でも、今までに嘘を就いたことが一度もございません。その点は
 { ご立派な人物だな・・流石は社長になる方は違っていらっしゃる・・}と思い信用して
 おりました。
 
しかし・・です。
 社長は股間に、見た時に肝を潰したくらいに驚いたような巨大な男根を持っていらっしゃる
 のです。
 それは・・オンナとしては魅力的なものでしたが、この男性のオンナになったならば、この
 白い肉体に巨大な男性自身を受け入れなければならないことは明らかです。
 それはとっても恐怖でした。
でも・・どうせ男性としてこの世に受け入れて貰えないならば、女性になる以外方法は無い
 とも思いました。
 それに・・妻に逃げられて男性としての自信を無くしてからは{ どうせならば、女性と
 して生きて見ようか・・}と思ったこともありました。
 就職が旨く行かない時などは、{ ゲイバーでも勤めて見ようかしら・・}と思ったことも
 あります。
 このことが・・フラッシュバックしたのです。


  「はい。でも・・優しくして下さいませ・・」
 「でも・・男性を受け入れたことがございませんので、社長の巨大なものを受け入れる自信
 はございません。優しくオンナにして下さいませ・・」と言うことを言外に込めまして、私
 は頷いたのです。
社長の申し出を拒否、いえお断り出来ない雰囲気もありましたが、何時も優柔不断の私と
 しましては珍しいことでした。

  「うんッ!そうか・・!俺のオンナになってくれるのか?優しく・・優しくオンナにして
 やろう・・・!」
 真っ赤に染まった私が頷いたのを見て、社長は非常に嬉しそうに頷いてそうおっしゃいまし
 た。
 普段は謹厳そのもので怖い感じの方がニッコリと破顔されたのです。
 { この方に一生着いて行ってもいいわ・・}
 社長のいかにも嬉しそうなお顔を見て、私はこの白い華奢な肉体を差し上げることを恐ろ
 しく思いながらも、そう考えたのです。(つづく)






























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