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小説 舞の楽園 ( 退職記念 )


  
           退職記念 ( 26)

   夕食を食べ終わると何もすることはありません。ウルバンバの町に行く気も無いのです。
 彼とベッドインですが、この2日間の淫行が祟ったのか、私のアヌスは腫れ上がって真っ赤に
 なってしまっておりました。
 折角の夜ですが、彼をお迎えすることが出来ないのです。
 挿入して貰う孔も閉じてしまって、弄ると激痛さえ走るのです。
 「ゴメンナサイ・・」
 折角楽しみにしているであろう、彼に謝っています。
 「いいよ!気にするなよ・・!無理をした俺がいけなかったんだ!薬を塗って今夜は休もう」
 彼は言ってくれまして、優しく薬を塗ってくれています。
 { これが・・本当の女ならば・・もう1つの穴を使うのだけれども・・}と思うと涙が溢れ
 て来ました。

  ベッドはちょっと(・・どころではありません)狭いので彼と抱き合わなければ寝られませ
 ん。
 私は隣の自分のお部屋に帰って寝たのです。
 これがいけなかったようで・・私は風邪を曳いてしまったのです。
 翌朝は熱も出まして、ホテルの食堂にも行けないのです。
 彼が心配してくれていましたが、心配をお掛けしまいと気丈に振舞いましたが本当に辛かった
 のです。
 しかし、連泊のホテルではありませんし、もうこの寒いホテルには泊まる積りはサラサラあり
 ませんでした。
 風邪薬を貰って飲んで、今日の予定のインカ時代の通信施設の遺跡を見る為に出発しました。

  その遺跡は山々が連なったお山の中腹にあり、お天気も晴れていまして、素晴らしい景色
 でした。
 インカの伝令が山道を走って、そこで水を飲んだ・・と言う水飲み場の跡も見学しました。
 しかし私は彼に貰った風邪薬を飲んだとは言え、気分的には最悪でした。
 ただ、余り辛そうな様子を見せると、彼が「見に行かない。お前の方が心配なのだ」と言い
 そうで、気丈に振舞っていましたが、本当に辛かったのです。

その夜はアグアスカリエンデスのホテルへ泊まりました。
 このホテルは昨晩泊まったウルバンバのホテルよりも標高は高いところにあります。
 「一緒に居ようか・・?」
 彼は心配しまして聞いてくれていますが「あなたに風邪を遷したらば大変・・よ」と言って
 1人でお部屋に帰って寝ました。
 勿論。SEXどころではありません。


     < 9 > マチュピチュの遺跡

   いよいよ今回の旅行の最大の目的であるマチュピチュに出発です。
 私は風邪の為に、ホテルが連泊ならば遺跡の観光は取りやめてここに残って居たかったほど
 ですが出発しました。
 彼の用意した風邪薬を飲んで出発しました。彼が持参した風邪薬はこれが最後です。
 今日の旅はバスに乗って、山岳鉄道に乗り換えまして、終点から又小型の(それでも、10
 人は乗れるでしょうか・・)バスに乗り換えて行く旅です。
 {あんなバスであんなに急逡な崖を登れるのかしら・・}と思うような80度ほどの崖を
 登るのです。

  山岳鉄道の列車は窓の大きな列車で、急流の川沿いを走ります。
  昨晩熟睡しまして、お薬を飲んだお陰でしょうか、私は熱が下がって来まして、車窓の景色
 を楽しむ余裕が出て来ました。
 90度に切り立った崖の下を列車が走ることが度々あります。
 その都度、{ 崖雪崩がないのが可笑しいわ}と思って怖くなっております。

  朝彼に頂いた風邪薬を飲んでから4時間は経ておりました。
 お薬の効用も段々と弱くなって来たようで、熱がブリ返して来たようです。山岳バスの乗り
 場で、私が辛そうにしているのを見た旅行の同行者のご夫婦の旦那様が熱冷ましのお薬を
 分けて下さいました。
 私達よりも若い40代になるかならないかのご夫婦でした。
 そのお薬を飲んだら大分楽になったのです。旅慣れたご夫婦でしたので、お薬もご用意して
 あったのでしょう・・感謝感謝です。(つづく)
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