小説 舞の楽園 ( 私の心と肉体 )<第1部>
- 2017/12/08
- 08:57
私の心と肉体<第一部>-68
< 24 >
「酷いことをさせてしまったね。ゴメンネ」
先生は車が走り出すと、先程化女であったことを謝っていました。
「あんなことになるとは・・・思っても見なかったんだ。怒っている・・・?」
バー化女の出てからタクシーの中でも、ホテルの駐車場に着いてからも、私は一言も
口を聞いては上げなかったのです。
先生は私が怒っていると思って、恐る恐ると云った感じで口を開きました。
「ううん・・・もういいの。でも酷い先生。もう・・・嫌いよ・・・」
私の肉体の中ではさっき、ほんの1時間ほど前の、ホステスさん達によって燃え上が
らせられた炎がまだ消えずに残っておりました。
助手席から先生を軽く睨み、思わず先生の太股に手を置いていました。だって、広子
さんに吸い出された乳首はまだ余韻を残して重く張り、朋美さんに両脚を持ち上げ
られて吸われたアヌスはお汁を流しているのですもの・・・
私の顔は上気していたようです。
先生は黙ってハンドルを右に切り、1軒のモーテルに車を乗り入れたのです。
「今日は帰らなくてもいいんだろう?」
車を降りるとお部屋に通じる階段があり、先生はその扉を開けて私に聞きました。
先生はズルイのです。モーテルに車を乗り入れてしまってからです。女になった私
が騒ぐことも、拒否も出来ないことを知っているのです。
幾ら初心な私でも、モーテルが男と女のSEXをする場所であることは知っており
ます。こう云うところに連れ込まれたら、女は「嫌だ」と言って騒ぐことが出来
ません。
騒いだら、先生に恥を掻かせることになるでしょう。ましては先生はハンサムで
私は好ましい方だと思っているのですから・・・
私は健次様のことを頭の片隅に浮かべて、いけないことが現実になろうとしている
ことを考えていました。
けれども、女としてこう云うところへ誘われるということは快感なのです。
それに・・・生まれて初めてのモーテルと言ったところが、どのようなものなのか
興味がありました。
興奮にパンティも履いてはいない股間がジュンと潤んで来まして、マークⅡのシー
トを汚してしまうのではないかと焦っている私がいました。
先生がスィッチを押したのでしょう、天井のシャンデリアが点きました。
モーテルの室内は壁も敷いてある絨毯も濃い目の紫色で統一されており、普通の
住宅とは異なった雰囲気です。
薄い紫の毛布を被せた大きなダブルのベッドと紫色ですがやや赤めの2人掛けの
応接セットがあり、テレビと冷蔵庫が置いてあります。
「マゾの一子さん。こっちへいらっしゃい!」
お部屋の入り口のところで戸惑っていますと、ソファーに腰を降ろした先生が笑
いながら、私を招いています。しかも、「マゾの一子さん」と言っていました。(
続く)
私の心と肉体<第一部>-69
先生の言葉は、私にはショックでした。
健次様以外の人に『マゾ』と呼ばれたことはありませんでした。しかし、先生と患者
の関係を持ってからかれこれ5ヶ月が経っております。
自分のマゾ性を隠す努力をして来た積りなんですが、先生は先刻承知していたのです。
「イヤッ、先生。マゾだなんて・・・そんなのじゃありません!」
面と向かってそう言われて、私は恥ずかしくなって赤くなり、抗議の言葉を口走って
いました。
先生は笑って、佇む私を抱きかかえて強引に腕を捕まえて横に座らせてしまいました。
そして、肩を抱き寄せて唇を押し付けてまいりました。
「イヤ、先生。嫌。・・・あっ・・・うぐっ、うぐぐぅぅ・・・」
着衣のままですがソファーに押し倒されまして、先生のやや厚めの唇に紅を塗った私
の唇は奪われてしまったのです。持っていた上着をハンドバッグはソファーの脇に
落ちていました。
{ご主人様に対して、悪いことをしているのだわ・・・}と云う気持ちが辛くって
身体を捩ると、更に激しく接吻を繰り返します。
耐えられずに逃げようとしますがと、慌てたように唇を離して上から被さって来ま
した。
膝を揃えて足をバタバタさせましたが、ストックキングを吊ってあるガーターどこ
ろか無毛の性器まで見えてしまっています。
「1度だけだ! 1度だけでも・・・一子さんとこう云う関係になってみたか
ったんだ・・・」
先生は息を殺してそう言っています。左手でワンピの裾を持ち上げて、お腹の上
まで捲り上げてしまったのです。
「イヤッ。イヤ。先生。許して下さい!わたしにはご主人様が・・・」
ワンピの裾を押さえた私の両腕を、男性の強い力で頭の方へ押し上げられて、私の
躯の上に乗って、なおも唇を押し付けるのです。
元々非力だった私は女性ホルモンの影響かますます力は弱くなっていました。
如何することも出来ませんで、首を振ってイヤイヤを繰り返すばかりでした。
先生は紺のノースリーブのワンピースから出ている白い二の腕の脇の下に顔を埋め
て来ました。
「あっ、あああぁ。先生・・・」
白い無毛の脇の下は私の感じる性感帯の1つです。息を掛けられただけでグッタリ
と身体の力が抜けていました。
「そうか・・・ここも性感帯の1つだったね。いい香りがするよ・・・」
身体の力が抜けたのをいいことに、先生はペロペロと舌を出して無毛の脇の下を
嘗めています。
「臭いがする」と言われて急に恥ずかしくなりました。アパートでシャワーを浴び
てからもう6時間は経っているのです。
「お願い・・・先生。シャワーを、シャワーを使わせて下さいませ。身体を洗って
来ますわ・・・」
もうこうなったらば如何しようもありません。私は観念して甘えるようにお願いし
ていました。勿論私の白い腕は頭の方に押し付けられたままでした。(続く)
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