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小説 舞の楽園 ( 退職記念 )


 
退職記念 - ( 40 )

「俺は第2の物件にしようと思っているんだ!あいつは2500万円でいいと言っていた」
 「俺が1000万出すから、この物件にしようよ・・」
 「名義はお前の名義でいい・・!1000万円の結納金だ!その代わり今夜も俺に奉仕をして
 くれよ・・。なあ・・今夜もいいだろう・・?」
 彼は運転しながら左手で私の手を握り、ニヤリと笑って冗談ぽくおっしゃいます。
 「もう・・」
 怒ったように拗ねる私ですが、彼には感謝してもし切れません。けれども・・金額面では彼に
 ご迷惑をお掛けすることになりそうで、抵抗とまでは言えませんが、済まない気持ちで一杯で
 す。
 「良く考えて見ましょうよ・・」
 「そうだな・・!」
 彼の温かい手に心を動かされながら私は答えていました。
 私に家を選ぶことについては任せてくれたようです。


      < 15 > お嫁に行くわたし

  その夜のことです。
 マンションの来客用の駐車場へプリウスを停めた彼と私は連れだってお部屋に帰りました。
 今日1日で女になることに自信を得た私は手こそ繋いでおりませんが、彼に寄り添ってエレベ
 ーターに乗り込んでいます。
 お部屋に着くと、彼が不動産屋さんの大出さんに電話を掛けております。
 「今日2件めに見た物件を押さえて置いてくれ!」
 そう言ってから、三郷の私の住宅を賃貸に出すことを正式に通告しております。
 「そうか?今は住宅が余っている時代だから・・な。しょうがないか・・。でも、出来るだけ
 高く賃貸をするようにしてくれよ・・」
 「それじゃぁ・・頼んだよ・・」と言って電話を切りました。
 後で彼から聞いた話では賃貸は10万円を大幅に切る見たいです。それでも彼のおっしゃる
 ように、毎月の家賃が入るのです。
 私は大出社長さんにお任せすることにしました。

  彼の電話を聞きながら、お風呂を沸かして夕食を作ります。
 私のお料理の腕も、お料理の本を読みましてお勉強した甲斐もありまして、大分上がったよ
 うです。今では彼も「美味しい・・」とおっしゃって頂いています。
 今度はちょっと高血圧気味の彼の為に減塩のお料理をと考えております。

  お風呂に入って貰いまして、夕食を済ましてからは、毎回彼がいらした日のごとくSEXです。
 今日はプリウスの中で冗談めかして彼がおっしゃった「その代わりに奉仕するのだぞ・・」と
 の言葉を思い出しながら、例のごとく乱れてしまいました。
 だって・・彼の巨大な大砲はいつもタフで、私の最奥を突いて来るのですもの・・

  
   SEXが終わって私がノビている時にです。
 「昭子。俺と結婚してくれ!俺は昭子を大切にするよ・・」
 彼が突然おっしゃいました。
 余りにも突然だったので私は驚いてしまいまして、彼の顔を仰ぎ見ました。
 { 今だって・・SEXはしてもらっているし、たとえ新居に引っ越しをして新しい生活を始め
 たにしても、彼女と言うことは同じじゃない・・}と思ったのです。
 それにです・・日本では同性結婚は認められていない・・ことは彼も知っているはずです。

  「俺はケジメを付けたいのだ・・!お前を新しい彼女として俺の家族に紹介しようと思っ
 ているんだ・・!その上で、新居で新しい生活を始めたいんだ・・」
 「お前も、今日1日で女として自信も着いただろう・・?大出もお前を女として疑っては
 いなかったからな・・!」
 そうおっしゃって白裸の私を抱きしめて来たのです。
 大出社長さんも、私を男だったとは思ってもいない様子で、終始私に優しく接してくれて
 いました。
 私が女として自信が付いたことは事実です。(つづく)




















 
 
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