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小説 舞の楽園 ( 退職記念 )


 
退職記念 - ( 55 )

       < 19 > 一年後
   
   崇さんに私が見初められましてから1年が過ぎました。
  前にお話したと思いますが、南米の遺跡を巡る旅で彼にお会いしてから、ちょうど1年の記念日
  なのです。

   昨日のことなのです。
  「明日はお前と出会ってから1年目の記念の日だ!池袋のサンシャインホテルを取った・・!
  行ってくれる・・ね!」
  ベッドの上で私を貫いて喜ばした後で、彼は突然おっしゃいました。
  これが・・彼の彼らしいところでしょうか・・?
  彼は他人の悪口や愚痴は決しておっしゃらない人なのですが、しかし・・私を喜ばすような重大
  なことも、前もっては話してくれないのです。
  いつも・・突然のようにおっしゃるのです。
  それも・・大体は私を抱いて私が昇天した後におっしゃるのです。

   「えっ・・連れて行って頂けますの・・?嬉しい・・わ!1度行って見たいと思っていました
  のよ・・」
  ダブルのベッドの上で奔放に仰向けになりまして両の腕を頭の後ろで組んでいます全裸の彼の
  毛深い胸に縋り付いている、これも白裸の私です。
  余りに喜んだ所為でしょうか?今しがた大量に注いで頂いた私のオマ〇コから、ドバっと精液
  が零れましてシーツを汚してしまいました。
  その時も、私が失神してしまいましたので、テッシュは挿む暇が無かったのです。

今はサンシャインホテルに来ています。最上階にありますスイートルームで彼の愛を受け入
  れています。
  この1年で私の人生は180度(いえ、もっとかも知れません)変わりました。
  奥様を亡くした彼に、妻を亡くして女になりました私はこうして夫婦になったのです。
  マンションのお部屋に帰ると、2人の妻の写真が並んでお仏壇に飾ってあります。
  彼も私も毎日手を合わせております。そして、「お前たちが導いてくれたお陰で、私達は夫婦
  になったのだよ・・」とお礼を申し上げているのです。
  2人の妻は、まるで私達を祝福してくれるように暖かな笑顔を見せてくれるのです。

   「昭子。南の島へでも行こう・・か?」
  激しい彼の突き上げが終わって私が幸せに微睡んでいますと、突然彼がおっしゃいました。
  「そこの教会で・・2人だけで・・結婚式を挙げようよ・・」
  「今のままでは嫌なんだ!簡素だけども結婚式を挙げて正式にお前と暮らしたいのだ・・!
ダメかな・・?」
  感激してものが言えない私を知っていて彼は聞くのです。
  「嬉しい・・わ!南の島の2人だけの結婚式だなんて・・」
  南の島の白い教会で、白いタキシードを着た彼の腕に縋っている白い花嫁衣裳に白いブーケ
  も持った私を想像して泣いてしまった私です。

   「でも・・年上の男のわたしを・・こんなに想って下さるなんて・・」
  「もう昭子は女だよ!可愛い俺のオンナだ・・!愛しているよ!」
  涙をポロポロお零して私が言い出すと、彼は力強く私を抱きしめてキッスの嵐です。
  彼のことです。もう日にちも決めまして、南の島の教会も予約を取ってあるのでしょう・・
  私は幸せです。
  その夜は辺りに憚ることなく、私はヒグラシのように啼いて喜びの声を上げていました。
  (完)


































  
   
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