小説 舞の楽園 ( 看護婦になった私 )
- 2022/06/13
- 22:45
看護婦になった私―9
(6)
偶然とは言え、神様は小林さんとの最終日に酷いことをなさいました。
私と小林さんが4階の車椅子用のトイレへ入るちょっと前のことです。
この丸整形外科病院の副医院長がこのトイレの奥にある職員用のトイレへ入
ったのです。
そのトイレは職員用と云っても、その位置の関係からか看護士達はほどんと
使用されてはいないのです。特に4階のその場所は皆無と云った状況だった
のです。
岸副医院長先生も朝からお腹が渋り気味で、ご自分の患者さんの夜の回診を
終えた後、たまたまそこを通りかかりそのトイレを使用したに過ぎなかった
ようです。
43歳で独身、ただし、×一と云う噂です。ニヒルでちょっとハンサム、
177cm位で長身、65kg位でちょっと痩せて見えます。苦味走った
この先生は私と同じくこの4月から、この病院に副医院長として移って来た
ばかりでしたが、腕の方はいいと云う評判の先生です。
女の看護士の中では先生の独身の理由や原因、はては私生活まで噂になっ
ていますが、本当のところは誰も知らないようなのです。
岸先生も人の子です。小林さんと私の2人がトイレへ入った気配に、如何
にも職員用のトイレから出るに出られなくなってしまったのです。
この職員用のトイレに車椅子用のトイレの物音や話し声が筒抜けになって
いることに気付いて、その内容に興味を引かれたらしいのです。
「全部脱げ!浣腸は用意してきたのか?」
押し殺した男の声がきこえます。続いて衣服を脱ぐ気配がしました。
医師として日常的に使っている浣腸と云う言葉にも何か淫靡なものを感じ
させます。
ガサゴソとセロファンを破る音がして、イチジク浣腸を施した気配がしま
す。
「・・・もう、ダメです・・」
初めて連れ込まれた女の声が聞こえます。先生は「ん、ちょっと可笑しい
」と思ったそうです。「女の声がハスキーだ」と思ったのです。
“ビイィーッ”
肛門が破れる音が大きく響きました。
「良く洗うんだ!」
また、男の声です。
「ここに跨るんだ!こっちを向いて・・太いものを入れてやる!
「どうやら隣のトイレの2人はアナルセックスをするつもりだ」と気付
いた副医院長先生は自分の男性自身が勃起をしていることに気が付いた
のです。
「あっ、ああ・・あっ、あああぁ・・」
隣ではアヌスで繋がったらしいのです。
岸副医院長は病院の責任者として、病院内の風紀に関しては責任ある立場
に立っていますが、淫靡な妖しさに動くことが出来なかったそうです。
ピチャピチャと肉の擦れ合う音が続きました。
「あっあっ、ああ・・いいわ・・」
女の声がため息をつく様に聞こえてきます。
「あああ・・」
一瞬、女の声が甲高く響きました。
「俺もイクぜ!いっくうう・・」
男の方が絶頂を迎えたようなのです。裸の男女が抱き合っている気配が
しています。
「嘗めてくれよ!」
男の言葉に続いて、ピチャピチャと云う音がします。裸の男が全裸の女
の前に立ちはだかり、抜いて拭いてもいない男根を嘗めさせている光景
が浮かんで、岸先生の男性はいよいよいきり立ったことでしょう。
「俺ももう退院だ!今まで、お世話になったな・・」
男の方が言っています。この病院の患者なら退院する患者を調べれば、
この果報者の名前は知ることが出来るだろうと、先生は思いました。
「私をこんな身体にして・・恨むわ・・」
寂しげな女の声が聞こえていました。
2人の男と女は着衣を直す音をさせてから、男の方が先にトイレを出た
ようであり、女のほうが男に汚された口を濯いでいるようであった。
岸先生は男が出て行った後、そっと職員用のトイレを出て、車椅子用の
トイレのカーテンの前に立ったのです。
こんなところでセックスをするなんて・・それもアナルセックスをす
るなんて、どんな女だろう? 夫婦でもなさそうだがと思いながら・・
・・(続く)
スポンサーサイト