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小説 舞の楽園 ( 私の心と肉体 )<第1部>

   
      私の心と肉体<第一部>-76
 先生との1夜、ホテルでのお食事やゲイバーで泣かせれた刺激的な出来事を想い浮
かべますと楽しかった夜ではありますが、私の肉体は本当の満足までは行っていなか
ったのを発見したのです。
まず、先生は本格的なサディストでは無かったと云うことです。
私を何処までも女としてエスコートして下さったことには感謝をしております。女に
生まれ変わった私としましては、非常に嬉しいことでして大変有難かったのですが・
・ ・私の本心は健次様のように、私を辱めて苛めて欲しかったことに気付いたのです。
勿論、ベッドに於いてはです。
それに・・・それに、これが1番大切なことなのだと思うのですが・・・健次様と私
とは、所謂、肌が合うのです。
いえ、決して先生とは反りが合わなかった訳ではありませんが、健次様とはピットと
云う感じで合うのです。それを実感したのです。
先生の男性自身も男性としては大きく立派なものをお持ちだとは思うのですが、硬度
も強さも大きさも、健次様のは抜群なのです。
私のアヌスはその硬さと大きさに慣らされてしまったのでしょうか、ご主人様でなけ
れば失神するような法悦は得られなかったのです。
他の男性自身を初めてこの肉体に受け入れて、初めて気が付いたのです。

 別れしなに、先生は「又、合おうね・・・」と優しく言って下さいましたが、先生
には素敵な奥様がいらっしゃることですし、私には私を愛して下さるご主人様がいら
っしゃいますので、頷いただけでした。
先生には私のこの肉体を美しく改造して貰ったお礼の意味も含めて、この肉体を差し
出しましたが、もう2人切りではお会いする気持ちはありませんでした。
それよりも何よりも、ご主人様に叱られることは覚悟しておりますが、愛想を衝かれ
て捨てられることが怖かったのです。
昨日の情事で、健次様との相性の良さを確認した結果のことです。
私の心の中の悪魔が囁いています。
「黙ってご主人様をお迎えすればいいのだ。今回の浮気は黙っていれば、分からない
よ・・・」とです。
私の心は良心と悪魔の呟きに翻弄されています。

 インターホーンが合図の3つ短く、3度長く鳴り玄関の扉が開きました。
「お帰りなさいませ。ご主人様」
頭を下げています。今は長く伸びたストレートのヘアがサラサラと裸の背を滑り、私
の青褪めた顔を隠してくれています。
ご主人様のスラックスの前を開きまして、もう勢いの立った怒張を取り出して頬張り
ました。裸のお尻を振り一生懸命になっておしゃぶりをしました。
「ウンッ・・・? 如何した。一子」
突然おしゃぶりを止めて、ご主人様の前の板の間に平伏しました。私はご主人様を
裏切ったことを白状しなければならない・・・と思ったのです。
健次様は突然私がおしゃぶりを止めたことを不思議におもったのでしょう、そう申
されました。
「申し訳ございません。謝っても許されることではありませんが・・・ゴメンナサ
イまし。ご主人様」
良心の方が勝った私はご主人様に酷く叱られるのを覚悟の上で、口走っていました。
{どんなに酷く責められようとも、昨夜の出来事をご主人様に隠している訳には行
かない・・・}と思ったのです。
今まで本当のことを言わない虚の世界で男として生きて来たような人物だったので
す。オンナとして生きることを決心した私は{これからはオンナとして誠実に生き
よう・・・}と心の中で思っていました。(続く)
   
      私の心と肉体<第一部>-77
 「わたしは・・・昨夜は。美容整形のあの先生と・・・本当にゴメンナサイ。わたし
が悪いのです。どんなお仕置きでも喜んでお受けいたしますから、お許しを・・・ゴメ
ンナサイ」
いざ言おうとしたら、旨く言えないのです。
「わたしを嫌いにならないで下さいまし・・・ご主人様に捨てられたら・・・わたしは
生きてはいけません・・・わ」
丸裸のままご主人様の足下に跪いて、私は泣いておりました。
「もう2度とは致しません。わたしを心から満足させて頂けるのはご主人様しかいない
と云うことが分かったのです・・・」
慟哭の中で、そう申し上げてお許しを願っていたのです。
「楽しかったのか・・・?一子」
ところが健次様のご様子が私の考えていたのと違うのです。血相を変えて怒鳴って、私
を折檻すると思っていました健次様がニヤリと笑うのです。
私は健次様の笑顔の意味が分かりません。{これは・・・もう捨てられてしまうのだ。
それで・・・あんなに笑顔でいられるのだ}と思ったのです。最悪の事態だと勘違い
をしていました。

 「捨てないでぇ 。ご主人様ァ。わたしを捨てないで下さいまし・・・。もう2度
とは浮気などいたしませんから・・・。どんな酷いお仕置きでもお受けする覚悟でご
ざいます。わたしを捨てないとおっしゃって下さいませ・・・」
本当に泣き叫び、健次様の足に縋り付いていました。
「チョイト待て!一子。1晩オ〇ンコをしなかったからと言って、そんなに一生懸命
になるな・・・。その話は後で・・・な」
「車にお土産があるんだ。今、取ってくるから・・・」
何時もとは違って健次様は怒ってはいないのです。{私のお話が悪かったのだわ、今
度はちゃんとお話しをしてお許しを乞いましょう}}と、私は呆気に囚われながら思
いました。ご主人様を裏切った罪悪感で一杯でした。
ご主人様の余りにも優しい態度に度肝を抜かれた私は、呆然と玄関に座り込んでい
ました。勿論体毛が1本も無い丸裸です。
「大人のオモチャ屋を研修先で見つけたから、寄って買って来たんだ。どれも
一子に使わせる物だ。喜んでくれるかい・・・?」
ランドクルーザーから大きな紙袋を2つも持って、階段を上がって来ます。

 「一子。浮気をしたことは悪いと思っているんだな・・・?。それなら・・本当
のことを言おう!」
家に上がった健次様は椅子に座って、仰天の告白を始めたのです。私はジュタンの
上に全裸の身をペタンと座らせておりました。
「俺が先生に頼んだんだ!一子を女にしてくれた先生に『一子を楽しませてやって
下さいませんか・・・?』と言ってな」
「もし、一子が・・・俺が帰って来て直ぐに、先生とのことを告白したので、嬉し
かったよ。もしも、黙っていたら、そうだな・・・俺も考えなければならなかった
。」
「しかし、あんなに思い詰めているとは、正直思ってもいなかったんだ。お前を
試そうとした俺を許してくれ」
健次様は逆に私に対して謝っています。私は本当に驚いて腰が抜けたようになって
いました。

 「けれども・・・もう2度と浮気はいかん!一子の肉体は俺のものだから・・な」
「俺も悪かった!先生に頼んだことを一子に知らせたらば・・・一子は先生に2度
と近寄らないと思ったんだ・」
健次様のお話は私の考え方の範疇を超えるものでした。幾ら先生が健次様に「わたし
を抱かせてくれ・・・」と言って頼み込んだにせよ、私は物ではありません。お断り
するのが本当と云うものです。
健次様は私を貸し与えたのです。
それでも、ご主人様の言葉の端々に私への愛情が感じられるのです。それも、ご自分
のSEXテクニックに絶対の自信がおありなのでしょうか、それとも私が感じている
ように、相性が抜群だと言うことを知っていたのか分かりませんが、自身を持って
いらしたようなのです。
私は、{昨晩のことを告白して本当に良かった}と思いました。{もし、私の心の
悪魔が良心に勝っていたら・・・わたしはご主人様に捨てられていただろう・・・}
と思うと生きた気がしなかったのです。
{これからも、正直に生きて行こう・・・}と思ったのです。(続く)

 
 
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