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小説 舞の楽園 ( マゾ牝貞子 )


         マゾ牝 貞子   < 23 >
   『いずれは純も自分の、自分だけのマゾ女にしよう・・』と思い始めているご主人様
 は、貞子専用の洋服タンスの引き出しから、青いブラジャーと対のパンティを取り出しま
 した。
 「これを・・着けてくれ・・!」と言って純様に渡しています。
 純様に女装させることに成功したご主人様は、貞子に対しては「純様」と呼ばせて、サド
 の女王様として純様の立場を考えていたのです。
 純様は女装することは、抵抗が無く受け入れました。

 純様は素直に頷いて、青い下着を受け取ります。
 まさか・・自分が女装することを考えてはいなかったと見えて、今になってチョッピリ
 恥ずかしそうです。
 それでも・・承諾してしまったのですから、もう女に成るより方法が無いと諦めたようで
 す。

  恥ずかしそうに背中を向けて白いブリーフを脱いで素っ裸になると、ご主人様から受け
 取った青い薄手のパンティを履き、平らな胸に同色のブラジャーを着けました。
 「これで・・いいの・・」
 ブラとパンティを着けると急に女に成ったような感覚なのでしょうか、甲高い女の調子で
 ご主人様に問いかけています。媚さえ含んでいるようでした。
 肉体を改造されてシーメールになった父親とは違うところは股間です。パンティは大きく
 膨らんでいました。平らな胸には極薄のブラジャーが張り付いています。
 しかし・・少年特有のムダ毛の生えてもいない肌はスベスベとしていて、ちょっと曲げた
 足には妖しい色気を湛えています。

  「う~ん。とっても・・いいよ・・!純子。とっても・・素敵だ・・よ」
 ご主人様がその何とも言えない色気に圧倒されたように目を細めて「純子」と言っていま
 す。
 その言葉は思わず言ってしまったようですが、最初から純様を女として見ていたように
 貞子には思えてなりません。

  ベッドの上で気だるい喜悦の余韻に浸っていた貞子はハッとしました。
 純様が女装をしたことで、貞子にとっては純様が最大のライバルになってしまったのに
 気が付いたのです。
 ご主人様は不器用なのです。女に成った貞子をご主人様なりの方法で愛してくれている
 のは解っていました。ですから・・肉体を改造までして、ますますマゾ牝として、その
 愛に答えようとしていました。
 今までは・・ご主人様のその愛をマゾ牝に成り切ることで、独占出来ると考えていたの
 です。

  しかし、ご主人様が純様を女装をさせて、なおかつ「純子」と呼んだことで、『愛を奪わ
 れてしまうのでは・・』と考えたのです。
 この血を分けた独り息子の純様にたいして・・若い肉体を持った純様に対して、初めて
 貞子は嫉妬を覚えたのです。負けるのではないか・・と恐怖でした。(つづく)
 
   
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