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小説 舞の楽園 ( 海 )



『 海 』  - 6

「じゃぁ、こうしよう・・! おめいが女の代わりをしっかりすれば、海には放り込
  ようなことはしねぇ!生かして港へ連れて帰ってやる! その代わりに俺達の気に入
  らなかったら・・即、海に放り込むぞ・・! いいか!」
  成り行きをジッと見ていた弟の錠様が言い出したのです。
  「は、はい。貴方様方のお気に召すように一生懸命頑張ります・・!ありがとうござい
  ます。どうか・・宜しくお教え下さいませ・・」
  男達の企みなんか知る由もない私はそう言いまして、2人に対して深々と頭を下げて
  おりました。
  『助かった!九死に一生を得た・・』と本当に思ったのです。

   「いいか! 約束をしたぜ・・!」
  男達は目配せをして、ニヤリと笑ったようです。
  私に対しては念を押しています。



      ( 3 ) 男のストリップ 
 
    船の窓から見える海は朝日を受けてキラキラと美しく輝いていました。

   「じゃぁ・・早速だけれども・・仕事を与えることにしようか・・?」
 「俺達の前で・・ストリップを演じては呉れまいか・・?音楽も何にも無いが・・ここ
 でな・・!」
 「この港にゃ・・こんなに白い肌をした女はいねぇ・・!だから、見ごたえはあると
 思うんだ・・。なあ・・兄貴」
 胴の間の椅子の上に腰を据え直した兄を見てドッカリと弟も隣に腰を据えて、そして
 助かった・・と安心して力を抜いた私に言うのです。

「エッ・・?ストリ・・女の仕事と云うのは・・?洗濯をしたり、食事の支度をする
 ことじゃ・・?」
 私は仰天してしまいました。
 目を大きく見開き、口もあんぐりと開いていたと思います。

  「それも・・勿論やって貰うさ・・!漁に入れば、俺達は寝る間も無い位大忙し
 だからな・・!何にもできねぇお前は暇なんだから・・」
 「・・だけど、今見たいに、俺達が仕事が無く暇なときは・・お前は女の代役だ!
 俺達に奉仕しなくっちゃならねぇんだよ・・!」
 「まず・・そのシャツとパンツを脱いで、その白い肉体を晒すんだ・・!」
 錠様が凄みを効かせて言いました。
 凄い迫力でした。小心者の私は一遍にビビッってしまいました。
 しかし・・幾らなんでも、幾ら色白の肌をしていると言っても、男である自分が本物
 の女性の代役勤めることになるとは、夢にも思ってもいなかったのです。

  45歳になるこの年齢まで、女性はおろか男の人ともSEXをしたことも、同衾した
 ことはありません。
 そして・・SEXの知識も疎かったのです。
 そんな私が・・女性の代役として・・考えられないことでした。
 このむさ苦しい海の男達の肉体の相手をすることだけは・・理解出来ました。(つづ
 く)




























      
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Author:舞
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