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小説 舞の楽園 ( 海 )


 

『 海 』  - 23

「出る?出るって、綾!何がでるんだ・・?」
 クマのようにユックリとした口調で健様が聞きます。
 「お、おトイレへ・・行かせて下さい・・」
 顔も真っ青になっているでしょう私は全身が震えています。
 「綾よ・・!トイレへ行って・・如何するんだい・・?」
 肛門は全開しそうでした。もう我慢は限界に達しています。
 「ウンチです!・・もう我慢が・・・ウグッ」
 苦し気に叫ぶと、油汗でヌルヌルの裸身が痙攣しました。

  「トイレ・・?お前な使うトイレか?そんなものはこの船には・・ねえ!ここでするんだ!」
 「どれ!俺が抱いて・・させてやろうじゃないか・・!こうして・・な!」
 大柄な錠様が油汗を流して震えて身動きも取れない全裸の私を背後から抱き上げて、甲板の
 手摺の上から海に突き出しました。

  「そんなぁ・・イヤァ。怖いぃぃ・・」
 赤ん坊がオシッコをするときの恰好で、無毛にされた私の肉体は完全に海に突き出されている
 のです。
 もし手を放されて、渦巻く蒼い海に放り込まれたら・・と思うと、1瞬ですが恐怖から強烈な
 便意をも忘れたほどです。

  「イヤァッ。見ないでぇぇ・・あっちへ行って・・」
 船の胴の間を便で汚してはいけない・・と我慢に我慢を重ねて必死の思いでこらえていた便意
 も、限界を迎えてしまったのです。
 自分の意志ではとめることが出来ない汚物が海面を叩いていました。
 膝裏を抱き抱えられた私はオイオイと手放しで泣いております。
 泣きながら3度4度と間歇的に汚物を吐き出し、海面を叩く音を聞きながら、最後には皮冠り
 の白い包茎から小便まで噴き出していたのです。

  「終わった・・のか?」
 膝裏を押さえていた命綱とも言える錠様の手が、異様に熱く感じています。
 「は、はい・・」
 {もう何もかも・・本当に何もかも見られてしまった。もう素直なオンナになるしか方法は
 ないのだ・・」
 排泄姿まで見られてしまった私はそう観念しました。そして・・酷く素直な気持ちで頷きま
 した。

  「イヤッ。見えちゃうぅぅぅ・・」
 丸裸の身を抱えられて、暫く泣いていた私はハッと気が付いたのです。
 周りには何もなく、ここは船の上であることに・・・
 「誰も・・見てはいねぇよ・・」
 男の声が聞こえたような気がしました。
 海は明るく輝いているのです。

甲板の板の上に降ろされた私は錠様の日に焼けた分厚い胸板に縋り付いて激しく泣いて
 いました。
 暫く 錠様は手離しに泣いている私を可愛い女を抱くように抱いて、白い背中を撫ぜていて
 くれていました。
 { 何て広い胸だろう・・?それに、凄く温かくって居心地がいいわ。もうこの男達の言い
 なりになって、女として可愛がって貰おうかしら・・}と考える私です。(つづく)

   
    























      









      
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