小説 舞の楽園 ( 海 )
- 2022/12/13
- 22:42
『 海 』 - 80
( 25 ) 院長先生と・・
秋も深まり、海は澄んだ青色を映して綺麗に輝いています。
2人のご主人様を漁に送り出した私は、今日は念入りにお化粧をして病院へ行きました。
今日の私は藤色のレースの透けて見えるブラジャーを着けて、お揃いのショーツに
対のガーターベルト、完璧に脱毛済みの脚には肌色で光沢のあるストックキングを吊って、
足元は白いパンプス。
薄い青紫色のノースリーブでミニ丈のワンピース、その上に白いカーディガンを羽織って
おります。
「さぁ、これで・・終わりだね!もう通院しなくってもいいよ・・!」
「後は2カ月に1回くらい身体を見せに来なさい!完全な女になった・・ね」
股間のただ1ヶ所を除いて女体になった全裸を隅々までくまなく診察された先生はニッコリ
と笑って言いました。
「先生。本当にお世話になりました・・」
ワンピースを着終わった私は先生の前にある椅子に腰を降ろすと、頭を下げました。
「うむっ。良く頑張ったね。恥ずかしかったろう・・?。これからは・・女として幸せに
なるんだよ・・」
先生はとっても優しく微笑むのです。
「はい。ありがとうございました。幸せになりますわ・・」
「ところで・・先生」
診察室の中を素早く見渡しました。
助手先生も看護師さんも誰も姿はありません。
「先生。お忘れですか・・?お約束を・・。綾が完全な女になったらば・・抱いて下さ
る・・と云うお約束を・・?」
二重瞼にしました大きくなった眸で先生を誘って、クネクネと整形した肉体をクネラセテ
完璧に女の媚態で、ご主人様の厳命を実行に移す積りでした。
「いや・・忘れた訳では・・ないが・・」
先生のお顔が紅らんで、頭を掻いております。
こんなに照れた先生を見るのは初めてです。
何時もの先生は謹厳でして、ちょっと意地悪で・・診察をする先生です。
私は新しい発見をしたような気持ちです。
「もし・・先生さえお嫌でなかったら・・綾を抱いて戴けませんこと・・?」
男の方をお誘いしたのは、綾は初めてです。
恥ずかしくって、恥ずかしくって顔から火の出る思いですが、思い切って言っておりま
した。
だって・・「綾のその変わった肉体で、先生を誘うのだ・・」と云うご主人様方のご命
令なのです。
綾はオンナ奴隷なのです。ご主人様のどんな酷いご命令にも逆らう積りはありません。
(つづく)
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