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小説 舞の楽園 ( 調教師 )




調教師   ー (  4  )

     ”ピシ~ッ”
   「 ヒイィ~ッ」
   もう一度尻が鳴った。
   全開の鞭と全く同じところに、同じように鞭が打ち込まれた。
   端正な・・と言うより女っぽい綾雄の貌が苦痛に歪み、吊られた躯が捩れた。
   甲高い悲鳴が部屋の空気を震わせる。
   何時、湧きだしたのだろうか・・綾雄の長い睫の大きい眸からは大粒の涙が溢れて、
   白い頬を濡らしていた。


     「もう1発如何が・・?」
   鞭の柄を逆さに持った女が、その鞭の柄で今尽いたばかりの鞭跡をなぞりながら聞い
   ている。

    余程痛かったのであろう、綾雄は声も無く激しく首を振った。
   「返事は・・?」
   ”ピュ~ン。ピシッ”
   声と共に、3発目の鞭が弛緩している白く可愛い尻に乾いた音を立てていた。
   「痛い!痛いよう・・。もう・・止めて。止めて下さい・・」
   綾雄の唇から悲鳴と共に哀願の言葉が迸る。

    「なら・・素直にするのね!こちらを向いて・・脚を開きなさい!」
   助手の女は殊更のように強い口調で強いた。
  
    綾雄は自分が丸裸で吊られていることを思い出したようだ。
   いま時の男の子は髪を短くしないで長く伸ばしているが、綾雄もそうだった・・その
   髪が顔を打つほど激しく首を振っている。

「 返事は『 ハイ 』よ! 『 ハイ 』以外は無いのよ・・!」
   ”ピュ~ン。バシーリ。ビュ~ン、パシーッ”
   助手の唇が動くよりも先に、鞭が唸りを上げていた。
   真っ白な尻に見ている間に赤い鞭跡が付き、次第にその傷跡が増えて尻全体が真っ
   赤に染まって行く。
   さっきのは3発で力は入れていなくって軽いものだったのだが、今回の鞭打ちは数
   倍激しいものであった。



    「 ヒィ~ィィ。ヒッ・・イタイッ・・」
   正確に10回、鞭がお尻に絡み付いて、止んだ。
   「 向きますから・・打たれるのは、もうイヤッ・・ですぅぅ」
   痛め付けられて、余程反抗したことに懲りたのであろう、泣き声を張り上げると、
   クリッとした可愛い尻が俺の方に向いた。
   大きくってふてぶてしい女の尻ばかりを見て来た俺の眸には、その赤く染まった尻
   は新鮮に映っている。

    「あらっ。小さいのね!色がピンクで・・でも、可愛いわ・・!」
   綾をの男性器を見た助手の女は感嘆とも面白がっているとも取れる声を上げると、
   貌をクシャクシャにして泣いている綾雄の小さな男性器に手を伸ばした。
   ピクンと綾雄の腰が震えた。
   『 止めて・・』と言っているようだが、唇だけが動いて言葉にはなっていない。
   (つづく)

    
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