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小説 舞の楽園 ( 調教師 )





調教師   ー (  8  )


今、隣室の綾雄は丸裸の身体に油薬を塗られたのであろう、裸をテカテカと光らせ
   て、両腕を上に上げさせられて、夢遊病者の表情でこちらを向いて立たされている。
   綾雄は拘束をされてはいない。
   自由な身で抵抗もさせずに。羞恥の検査を受けさせよう・・と言うのが狙いである。
   羞恥を加えて、反抗心を根こそぎ剥ぎ取るのも狙いである。
   この調教助手達の常套手段だ・・

    泣き腫らして腫れぼったくなった二重の瞼を瞬かせて、目元を朱に染めていた。
   鞭跡に薬を塗ってやる時も、『 塗って上げる・・』と言う名目で、相当官能的に肉体
   を嬲られたに相違ない。
   なぜならば・・以前に奴隷にされた女達もそうだったからだ・・


    全裸の綾雄はまず、体毛を全て綺麗に剃り取られる。
「マゾ女になるのに・・こんな体毛は必要ないわ・・」
   グラマーな女調教助手はそう言って、綾雄の恥毛と脇の下にチョボチョボと生えている
   体毛を指した。
   「 ・・・・・」
   綾雄は顔を朱に染めて、触られた恥毛を隠そうとしたが、両腕を万歳するように命じら
   れているのか、黙って身じろぎをするだけだった。

「 お前が素直になったら、全身の除毛手術を受けさせてあげるわ!それまでは・・
   毎日剃毛するのよ・・!ツルツルになってごらん・・」
   女の助手はそこまで言うと、ハーネスを着けた男の方を振り返ると、綾雄の体毛を剃る
   ように命じた。
   綾雄は午前中の鞭打ちが効いているのか、下を向いたまま黙って耐えている。

    
    男の助手が右手に剃刀を翳して、左手で綾雄の細っこい両腕を掴んで上に上げた。
   綾雄の両眼からは涙がポロポロポロと零れていた。
   「 イヤ~ッ。ヤメテ・・」と言いたそうに唇が戦慄いたが、怖さの為にか声にはなら
   ないようだ・・

  男は小さな綾雄を吊り下げるようにして、綾雄の左の脇の下のモヤモヤの剃刀を当て
   た。
   2~3度それを上下に動かすと僅かばかりの黒い毛は無くなっていた。
   右の腋も同様だ・・
   「 ホラッ。サッパリしただろう・・? 今度はオチ〇チンの廻りの毛だ!ここの女
   奴隷はみんなツルツルなんだ・・!お前も女奴隷の仲間になるんだよ・・」
   そう言って呆然としている綾雄の手を掴んだまま、引きずるようにして革張りのベッド
   へ乗せている。


     「 ホラッ。脚を開いて! そんなんじゃ・・剃れないわよ・・! グズグズする
   んじゃない! 又、鞭が欲しいのかい・・?」
   ベッドの上に半分投げ出された格好の綾雄が脚を窄めて抵抗の素振りを見せると、女が
   鞭を振りかぶる。
   こう云うところが絶妙のコンビなのだ。
   だから・・おれはこの助手達を選んだのだ・・

     「 嫌。鞭はイヤです。堪忍して下さい・・」
   余程さっきの鞭の恐怖が身に染みているのであろう、綾雄は恥ずかしさに泣きながらも
  ジリジリと足を開いた。
  それを見た男と女はせせら笑った。(つづく)
  


    
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