小説 舞の楽園 ( 私は薫 )
- 2023/09/16
- 22:59
「 薫 」(13)
俺も男だ。女にキスを迫られたらば悪い気はしない。もち論、デープなキス
を返して、唾液をたっぷりと飲ませてやった。
彼女は(あっ、何時の間にか俺より年上の山ちゃんを、俺は女だと思っている
のだろうか?まあいいや!山ちゃんは好きだし、今は山ちゃんを俺の女にした
いと思っているのだから・・・)彼女は喜んで俺の唾液を飲み込んでいる。
お陰で、全裸で彼女の上に乗ってスマタ(と、言うのだそうだ)を掻いている
俺は興奮して、早々と放出してしまっている。
本当ならばもっと我慢して、彼女をもっと喜ばせてから放出しなくてはならな
いと思っている。仕方が無い。
放出後の余韻で俺がグッタリとしていると、彼女は先にティッシュで俺の放出
で幾分小さくなった分身を綺麗に拭いてくれている。
本物の女でさえも、自分はグターと寝ていて男にチリ紙を取らせて拭かせる女
が増えていると言うのにだよ・・・彼女はそれから自分の躯に付いた汚れを拭
っていたんだ。
そのいじらしい姿を見て、俺はこの人を好きになって良かったと思ったんだ。
一緒に暮らそうかと思ったんだ。
彼女は会社も定年で退職して、奥さんとも離婚して独り暮らしをしていると言
う話である。俺も独り暮らしだし最早離れて暮らすことは無いと思ったのだ。
詰まるところは、同棲しても良いと思ったのだ。
俺等は布団の上で全裸で抱き合っている。いや、抱き合っていたと言う表現
は正しく無いかも知れない。
俺がペニスも丸出しにして仰向けに寝て彼女の頭を腕の中に抱えてやっていると、
彼女は俺の胸の中に入り込んで頭を胸に付けて、まるで女が男に甘えるような
仕草だったのだ。
彼女は確か俺よりも3歳年上なのだが、その仕草は女に思えて俺は可愛くて
仕方がなかった。
「今ちゃんをず~と想っていたのですよ・・・」
俺の胸の中で小声だけれどシッカリとした声で、想いの丈を俺にぶつけるよ
うに彼女は語り始めていた。無論、つっかいながら、そして遠慮がちではあった
が・・・・
「それから・・・・あの大将に焚き付けられて、本当のことを言う気になった
の・・」
「今言わなかったらばきっと後で後悔すると思ったのよ・・・」とも、言って
いた。
彼女が俺と同様に俺を想っていてくれたことを知って、俺はとても嬉しかった
ことを覚えている。
「俺も同じ気持ちだったんだ」
素直に俺の気持ちを言えたのだった。そして彼女の話によって、あの大将と奥
さんが俺達のことを心配してくれて、結びの神になってくれたことを感謝した
んだ。
「2人で、明日。お客の来ない時間を見計らって、大将のところへお礼に行こ
うよ」
大将は本当に俺達の結びの神様だものな・・・と思いながら、俺は言っていた。
お互いに丸裸の身体を入れ替えて上になり、抱いている手に力を込めて、上を
向いた山ちゃんの唇にまた熱いキスをした。【続く】
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