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小説 舞の楽園 ( 私は薫 )


         「 薫 」(24)
「じゃあ。行って来いよ・・・」
私の彼も奥様にエバっている大将の態度が可笑しかったのか、ニヤリと笑って
そう言っています。
「じゃあ、行って来ますわね・・・」
開店の時間が迫っているお店に2人を残して、私はその場を離れて奥様の居
るお家の方へ向ったのです。
 
私は始めて大将のお家へお邪魔したのですが、大将からの電話を受け取っ
ていた奥様は喜んで私を向かえてくれたのです。
昨日、お店でお会いして大将と奥様と家の人と4人で飲んで、今ちゃんと一緒
に帰って夕べ私の所に泊まったことも、ひょっとしたら夕べの2人のSEX
のことも、奥様は知っていらっしゃるのではないかと思って、私は顔が紅く
なっていました。
けれども包み隠さずお話をしないと、どうも大将は奥様に何も話をしていな
いんじゃないかしら・・・と思ったんです。そうすると、奥様は何も知らな
く、何も解らないでしょう?
奥様には聞かなければならないことが沢山あるのです。

「奥様。本日は御主人様にご無理なことをお願いしまして、申し訳ございま
せん」
勇気を振るって、硬くなって挨拶をしました。
「奥様だ・・なんて、硬いことをおっしゃらないで・・・、もっとざっくば
らんにお話をいたしましょうよ。いつもの山ちゃんの良さを出したらば、い
かがかしら・・・」
奥様は微笑みながらおっしゃって下さいましたので、硬くなっていた私の心
も和んで来ました。
「もう、山ちゃんとはお呼びにならないで下さいませんかしら。呼ばれ慣れ
た名前ですがとても変な感じがいたしますのよ。・・・と言うのも、・・昨日
、あの後、帰ってから彼に抱いてもらって、女に目覚めてしまいましたのよ。
とても、気持ちが良かったと申しましょうか、いえ、幸せだったと申しまし
ょうか、急に女としての心が芽生えてまいりましたのよ・・・」
「わたしは女として彼と、生活をして行きたいと思っていますのよ・・・」
昨日は男で大将とも奥様とも接しながら、今日は女として向き合うことが話
ずらかったのですが、私は思い切って話しを切り出しました。

「でも、わたしは女としてはまだ未熟で何にも知らないことばかりなんです。
そこで奥様にお願いしてお教え願えるならば、大変ありがたいと思いまして、
こうして厚かましいのですが伺いましたのです。どんなことでも結構ですの
で、一からお教えいただきたいのです」
女になったのですから、私は女言葉で女のイントネションでお願いしており
ました。
「ホラまた!奥様だなんて・・・これからはあからさまにお話して行かなけ
れば、いけないんじゃないかしら?名前で呼び合いましょうよ」
「わたしは『千寿(ちず)』と言うのよ。主人が名づけてくれましたのよ。と
ってもこの名前が気に入っていますのよ。それでも主人だけで、他人様から
この名前を呼ばれたことはございませんのよ。そう呼んでいただけると嬉し
いわ・・・」【続く】
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