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小説 舞の楽園 ( 私は薫 )


         「 薫 」(32)
 
「近いうちに私の掛かりつけのお医者様に行こうと思っておりますのよ。貴
女もそこでお胸とお尻のことを相談なさるといいわ。ご一緒しましょうよ」
千寿さんにはそう誘って頂きましたが、今の私はまだ男の姿です。そんなとこ
ろへは行けるはずがありません。そう思って黙っていました。
「男の姿でも大丈夫よ。他人様から見れば、ご主人が心配になって就いて来て
くれたのだと思うわよ。心配はいらないわよ・・・」
笑って私の杞憂を消してくれました。
 
そのお医者様へ行った当日のことです。
「何故身体を変えたいのかい?」
病院のお医者様は私に対して、そう言う質問を始めとしてさまざまなことを聞
かれています。
私は凄く恥ずかしい質問にも、正直に答えました。
「身体を変えたい意思があるの?」
そして最後に、先生はもう1度確認しています。私ははっきりと頷きました。
治療同意書と言う書類に記名して、捺印を押したのです。
それから「女性ホルモンの注射をして、ピルを飲んで様子を見てみましょう」
と言われたのです。それらのお薬の効果と作用と副作用についても詳しく説
明を受けました。
早速その日は、女性ホルモンの注射をしていただいて、お薬も処方していた
だいて、病院を後にしたのです。


   <薫はますます女に・・・>
 何日かすると、薫はまだ女装をする段階ではないが、千寿さんと一緒に行っ
て貰って購入して来た女性の下着を身に着けるようになって来たようである。
また、千寿さんに教えて貰ったのであろう、女性的な身のこなし方や立ち居
振る舞いも練習しているように感じられた。
俺が勤め先から帰ってくると、奥の部屋から内股で出てくるようになったし、
風呂に入る時なんか裸になる時にはより内股になり、胸を隠すような仕草を
するようになった。
彼女の裸を知っている俺でもそう言う仕草を見せ付けられると、何か刺激を
受けてしまって、そう言う動作をする薫を抱き締めてキスをしてしまいたく
なる。いや、実際にキスをして、押し倒してしまうのである。
 
「歩き方の練習をしているのかい?」
「ええ、あなたがお勤めに行っている間に、裸になって大きな鏡の前で歩き
方の練習をしていますのよ・・」
俺が押し倒したSEXの後に薫に聞くと、薫は顔を赤らめて言っている。そ
う言えば、大きな鏡を買いに行かされた記憶がある。あの鏡の前で歩き方と
立ち居振る舞いの練習をしているに違いない。
 「そうですけれど・・・」
と薫は歯切れが悪い。いつもはこんなことはないのだ。
「どうした・・・?」
俺はいつもは快活に話をする薫がすきなんだ。
「どうも身体の前に付いているものが、邪魔なのよね。歩きにくいのよ」
「見苦しいでしょう?」
彼女は恥らうように言っている。
「そんなことは気にするのが可笑しいよ。練習をしていると言うだけで、俺
はお前を可愛くなってしまうのだから・・・」【続く】
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