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小説 舞の楽園 ( 私は薫 )


        「 薫 」 (49)
   それで、関西風の味付けを売り物にしている割烹に行くことにしました。
食事はそのお店で済ませたばかりですので、軽く飲むことにしたのです。
お父さんと主人は何品か注文をしまして、ビールを飲んでおります。私とお母さんは
お茶を頼んで、味見をしました。
流石に先程のお店とは違っていて、食べた料理は美味しい物でした。
「美味しいわ・・・ね」
お母さんも美味しいとおっしゃっております。
お値段の方はかなり高いのでは・・・ないかと思われて、お客様の数は先程のお店とは
比べものにはならない位少ないのでした。しかし・・・落ち着いた雰囲気で、来店の
お客様も中年の落ち着いた感じの方々でした。
主人達は何かを掴んだようです。
お店の観察もそうそうに切り上げて、お店を出ました。
女2人は各々の愛する主人の腕に手を廻して、嬉しそうに歩いています。私は無論の事
お母さんもこのように寄り添って歩くことは久し振りなのでしょう、はしゃいでいるの
が判ります。私も初めてのことなので、嬉しくって仕方がありませんでした。

 次の日午前中に、不動産屋さんが車で迎えに来てくれまして、新しいお家を見に行き
ました。
お家を見まして、お父さんもお母さんも「良い家だ」と言って貰えたのです。
完全に独立した2世帯住宅ではありませんが、お家の中にある階段の上下にあるドアー
をロックするとお互いの物音も聞こえなくなり、プライバシーは守れるような造りに
なっているのです。
無論、外部にも階段があり、直接お外からも各住宅に入れるようにもなっているのです。
そして各々の階にもお風呂とおトイレと台所も付いていますので、本当に理想的な2世
帯住宅なのです。
そして、中古の住宅でしたから「値段も手頃と言うより安い買い物だな・・・」お父さ
んはそう言っていました。お父さんもお母さんもこのお家を一目で気に入ったようです。
不動産屋さんに何か所かの手直しと云うか、クレームをお父さんとお母さんは指示を出
しています。
「値引きをするように・・・」
お父さんはそう言っているようです。流石は関西の商人と云ったところです。
「クレーム箇所を売り主の方に伝えますが、値引きの方は余り期待しないで、待って
いて欲しいのですが・・・」
不動産屋さんはそう言いながら、私たちの前で携帯を取り出して売主の方に電話をして
おります。
少しの間不動産屋さんと売主さんの間でやり取りが続きましたが、どうやら私達が修理
をしまして、その分を契約代金から差し引くと云う形で話が纏まったようです。
正式な売買契約はお家の修繕が終わってから・・・と言うことですが、仮契約を今日結
ぶと言うことです。
女性2人はこの住宅に入れることになりそうなので、手を取り合って喜びました。
      
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