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小説 舞の楽園 ( 私は薫 )


        「 薫 」 (51)
   「それじゃぁ・・・これで行きますか・・?」
 工務店にはこのイメージを元に内装と予算を計算して貰い、予算が合うようだったらば
 工事を始めてもらうと云うことを確認した。
 工事に関しては地元にいる俺が全部責任を持つことにしてあったのだ・・・
 このような俺に任せてくれる兄さんには感謝をしている。
 
  「明日は・・早く帰るぞ!」
 俺が薫に言うと、おそらくは悲しい顔をするのじゃないか・・・と考えていたのだが、
 意に反して笑顔で良い返事が返ってきた。俺の思い過ごしだろうか・・・と俺は思って
 いた。
 その晩は兄さんの家に泊まらせて貰って、男同士で新しい店について話し合った。
 薫も姉さんと1晩何か話をしていた。
 翌朝は早めの電車に乗り、我々の家のある駅に着いた。
 薫は強行軍で疲れている・・・だろうと思ったから、先に帰して、俺はその足で工務店
へ向かった。
工務店では兄さんとの話し合いの結果に出た希望やら予算などを伝えると、「出来る限り
その範囲内で収まるようにしたい」と言ってくれたのだ。
「テーブルも椅子も見合う物を計算しておきますよ」とのことである。

 見積書は一週間程度で出来上がって来た。詳しい説明を聞くと、予算に見合うギリギ
リのところで仕上がっている。兄さんも工務店へ電話をして説明を聞いたようである。
納得してもらって工事に取取り掛かって貰った。
工事期間は2か月。開店に合わせて厨房に必要な器具や什器の類の細々とした物を兄さ
んの知っている店から調達して貰うことにした。
また、調理人や兄さんが、お運びさんやレジの係は地元の人を選ぶことにした。

 俺達4人の住む住宅の方は手直しも終わって、本契約も住んで引っ越しをした。
無論、兄さん夫婦は元居た地方の店を畳んで来ることになっている、
住宅の方は俺達が二階で年を取っている?兄さん夫婦が1階ということにした。
これを決めるにあたって、薫と姉さんとの間で話し合いが持たれたようである。「お父
さんのお年を考えて・・・」との一言が決めてになったと聞いている。
薫は実年齢も忘れるほど若返っていた。

 いろいろと家のことや、開店の準備などに追われていてもう少し日数が欲しいと感
られるうちに、店の工事も完成してすべてのものが搬入された。
新しい店の新しい従業員達と共に店内を清掃をしたり、整理をしたりと薫と兄さんは大
忙しである、
しかし、彼女はイキイキとした顔をしており疲れも見せない。そして、夜の生活の方も
シッカリと燃えていたのだ。
『こういう時の女と云うものは本当にタフな生き物だと・・・』俺は思っている。平均
年齢が示すように、女性の身体は丈夫に出来ているのかも知れない。
薫は生粋の女では無いが、心は全くの女になってしまっているのだろうと思う。(続く)
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