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小説 舞の楽園 ( そうすれば家族 )




そうすれば家族・・{ カミングアウト } ( 13 )

< 妻の葬儀の後・・>

    妻を見舞った2日後のことです。
   「 妻が危ない・・」と病院から電話が入ったのです。
   学校に行っている息子を呼び出して、病院に駆けつけました。

    私と息子の顔を見たら安心したのでしょう、妻は息を引き取りました。
   右手を握った私を見て「 あなたありがとうございました」そして・・左手
   を握った息子を見て「 お父さんを宜しくね」と言って、息を引き取ったの
   です。
   安らかな寝顔でした。

    息子も私も泣きました。
   涙が出て止まらないのです。私のこれまでの人生で一番悲しい出来事でした。


    葬儀も終わって、私はお店を、息子は学校生活を再開いたしました。
   息子が学校を休んでいる間に、部活のハンドボール部は新人戦も終わって、
   1週間の自主練習期間に入ったようです。


    4月の初旬の土曜日のことです。
「 ちょっと疲れたので・・2階に行って休みます」
   お弁当の配達も終わりまして、精神的な疲れもあったのでしょう、2階で昼
   寝でもしよう・・思いました。
   従業員のオバサン達に断って、2階へ上がりました。
   こんなことは珍しいのです。

    ところが・・誰も居ないはずの2階のリビングには息子が居たのです。
   亡き妻の位牌に手を合わせていました。

    「 早かったね。今日は練習は無かったのかい・・?」
   息子の背中に声を掛けました。
   車の中で襲われてから、会話らしい会話はしておりませんでした。
   2人だけになるのが、怖かったのです。

 
    「 ごめん! 夢中になってしまって・・傷を付けてしまって・・」
   初めて彼を受け入れたあの日。帰り着いて、洗面所でアヌスの血の付いてし
   まったブリーフを脱いでいますと、息子が入って来て、脱いだブリーフを慌
   てて隠そうとする私に謝ってくれたのですが・・

    その後。妻の死や葬儀などいろいろありまして、息子とは毎日顔を合わせ
   ていたのですが、彼は私を犯したことは一言も口にはしておりません。

    無論、私もそのことは口に出してはいません。
   むしろ・・忘れようと努力していました。

    如何しても用事がある時に、私から声を掛けても、彼からは「 うんっ」
   「 ううぅん」としか返っては来ませんでした。
   尤も、私も必要最小限の言葉しか掛けてはおりませんでしたが・・


    そうしたギスギスした関係を改善したいと思いました。
   だけど・・私の方から折れてもいいのですが・・襲ったことを彼が口にしま
   せんので、私の方から言い出すことが出来なかったのです。

    それに・・それをブリ返すことで、もう1度彼が襲ってきたら・・と思う
   と恐ろしかったのです。

    アナルオナニーはあの日以来、してはいません。
   しかし・・彼に付けられた傷が治って来るにしたがって、硬質で無機質な張
   り型とは違った生の男根の感触が忘れることが出来ません。
   お風呂に入った後。『 傷の具合を見るんだ・・』と理屈を付けて、ソーっ
   と触って見ると、ゾクゾクするあの感触が思い出されるのです。

    『 義理の息子とは云え、近親相姦に当たる行為を・・息子が何時仕掛け
   て来るのかしら・・・』と言う思いを打ち消すのが精一杯でした。(つづく)






  
   














      
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