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小説 舞の楽園 ( そうすれば家族 )




そうすれば家族・・{ カミングアウト } ( 42 )

パートさん達の羨ましそうだけれど、決して非難はしていない声をバック
  に夫のキッスは続きました。
  背中に廻された彼の手の力が緩んだところで、私はキッスから逃れました。

   「 イヤァ・・こんなところで・・はずかしいぃぃ・・」
  「 悪い。悪い!頼子が余りにも・・可愛いもので・・つい・・」 
  軽く睨んだ私に、彼はそうおっしゃって片手を上げていますが、本当に悪い
  などとは思っていないようです。

   小さくなってパートさん達の方を伺う私です。
  若い方のパートさんが2人、赤くなった頬に手を当てていました。
  「 ゴメンナサイ・・ね!」
  謝ると、又 拍手が沸き起こりまして、私が女性陣に溶け込んだ瞬間だった
  ようです。


   「 じゃぁ・・僕は・・行くよ!」
  「あらっ。もう・・?」
  「うん・・ちょっとね・・」

   夫もその様子で恥ずかしくなったのでしょう。そうおっしゃってお店のド
  アーを開けています。
  「 気を付けて・・ね!」
  そう声が出ますと、投げキッスが返って来ました。

  「 お熱いところを見せて貰って・・ゴチソウサマ! わたし達も興奮した
  わ・・」  
  「 さあ・・開店の準備をしましょう・・」

   野上さんの一言で、みんなは開店の準備を再開します。
  女になった私も、何時ものように看板を出したりして、忙しい1日が始まり
  ました。

   私のカミングアウトは成功したようです。

  『 若い和樹様がカミングアウトに加わって下さったからだ・・』と私は
  思っております。
  精神的にも逞しく成長した彼のお陰です。
  いくら・・感謝をしても、し足りないくらいです。

   これからも「 世間の人には顔向けが出来ない・・」と言われるでしょう
  が、夫と2人3脚で頑張って行きたい・・と思っております。

   どうか・・これをお読みになった皆様も「 こう云う人生もあるのだ・・
  」と言うことを知って頂きたいと思っております。
  そして・・陰ながらで結構です。応援して下さいませ。( 完 )


  
   














      
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