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小説 舞の楽園 ( オブジェ )


        オブジェ -10
 “ピシッ”
一夫否、一子の白い背中から腰にかけて、また、鞭が絡み付いて激痛が走った。
ツルツルの頭と眉のないオバケのような顔に驚きの表情が浮かぶ。
「まだ分からないの!一子!! 一子は女なんでしょう?女がそんな口をきく?
考えて返事をしなさい!!」

 “ピシッ、バシッ”
「ヒィーッ・・」
×の字に一子の真っ白な背中に鞭跡がつくと同時に、美貴様の居丈高な声がし
た。部屋の中央でロッキングチェアーに井森がタバコを燻らせながら、その様
子を面白そうに見ている。

 「はい。分かりました。美貴女王様。お教えいただきましてありがとうござ
います・・」
親にも殴られたことがなかった一子は鞭の怖さと痛さに、床に平伏して泣きな
がら裏声を出して、女のように許しを乞うていた。

 「よし!分かればいいわ!! だんだんと一子の肉体を改造して、雪枝のよ
うに身も心も完全なマゾ女にしてあげるわね」
満足そうに美貴は言う。そっと、ロッキングチェアーの方を盗み見ると、井森
も満足そうだった。

 「まずは手始めに、ご主人様にご挨拶をなさい!」
そう言われたが、一子にとっては如何して良いのか分からない。
恥ずかしくって仕方がなかったが、チェアーに座ってパイプを吹かしている井
森の前に丸裸の身体を運び、頭を下げた。

 「ご主人様。一子でございます。・・・ギャア・・」
そこまで言った途端に背中に焼けるような熱い痛みを感じて悲鳴を上げている。
「一子がどう言う立場にあるのか、解っていないようね・・・」
背中を丸め床に突っ伏した一子の脇腹に再び鞭が鳴った。
「まあまあ、美貴。一子は挨拶の意味が解らないのだ。教えてやらなくっては
ならないぞ!」
ガウンを着た井森がそんな一子を庇って言った。(続く)

 
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