fc2ブログ

記事一覧

小説 舞の楽園 ( スキャンダル )

        スキャンダル (16)
 「おや?燃やしてしまうのですか?」
「こう云うものは無い方がいいと思いましてね・・・」
幸田は社長レースでの自分の敗北を認めていた。自分のMプレイのテープと
岩城の男秘書にレイプもどきに襲ったというテープは存在するだろうと思って
いた。
「まだ、他にプリントさせた写真があるんじゃないんですか・・?」
「いや、岩城君からデジカメごと受け取りましてね・・・撮影したデジカメは
処分します」
岡崎常務は完全に優位に立ったと思った。
専務の幸田はへりくだった物言いになっている。
「その岩城部長だが、ああ云う男は危険じゃないのかね・・?何時飼い主の手
を噛まんとも限らない・・・」
岡崎の言い方も変わっていた。
「懲戒免職にしましょう。レイプという紛れも無い事実があるのでしたら・・
・ ・」
「そうか?免職ということにするのか」
「なあ幸田君。今夜、この場で手打ちと行こうじゃないか。いずれは君が社長
になる器だとは思っていた。ただ、もう4年待っては呉れまいか?私が社長に
なり、君を副社長にして、営業に関する全権を任せよう」
「君は営業のプロだ。我が社の業績の落ち込みを立て直してくれると信じてい
る」
「どうだ?この案で手打ちというのは・・・?」
幸田は同期のライバルに後れをとるのは屈辱を感じているが、自分のMプレイ
のビデオが岡崎の手の内にある以上どうしようもないと思った。
そして、岡崎の話によると、4年後には副社長から社長に昇格のチャンスはあ
ると思ったのだ。
「いいでしょう。それで手を打ちましょう」(続く)

スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

舞

Author:舞
FC2ブログへようこそ!