小説 舞の楽園 ( 淫らなマゾ牝 )
- 2018/08/18
- 00:22
淫らなマゾ牝 < 35 >
静子が階段を登ると小さな待合室がありました。
中に入ると清潔な待合室には誰もいません。静子は内心ホッとしています。『もし他人が居ま
しても、もはや森様や村木様からは逃げよう、助けを呼ぼう・・・』などとは考えてもいま
せんでした。
「木ノ内静子さん。どうぞ・・・」
受付の小さなガラス窓が開いて、看護師さんが静子の名を呼んでいます。
診療室へ歩み始める頃には村木様も車を置いてきたようで、怖くって足がガクガクとしている
静子を立たせて、背中を押すように診療室へ連れ込みました。
『もうここまで来たら、女になるという運命は受け入れなければならないのだ・・・』と云う
ことを知っています。
「失礼いたします・・・」
散々練習した女の声で言い、扉を開いて中に入るとお医者様は黒い大きな椅子に座って、女性
の看護師さんが先生の後ろに立っていました。
森様と村木様も静子の後ろから入って来ます。
先生は50ちょっと前かと思われる、チョビ髭が良く似合っている長身の方です。後ろに立っ
て居る女性は30歳目前かと思われ、眼鏡を掛けている方です。眼鏡の所為でしょうか、チョ
ッピリ冷たい感じのする痩せた女の人です。
「そこに座って・・・」
恥ずかしくって顔も上げられない静子を椅子に座らせて、先生は質問を始めました。答えて
居るのは森様です。
どうやら、森様と先生は前からの知り合いらしくって、静子の処理の話は就いているみたい
なのです。
『もう何を言っても無駄だわ。どうせ先生もこの看護師さんも裏で繋がっているのでしょう
から・・・」と静子は考えて、観念しています。もう逃げ出すことは諦めていました。
「サイズを測るから・・・全部脱いで・・・」
先生は静子の方に向き直り非常に事務的にサラリと言います。言われた静子が看護師さんの
方をチラリと見ますと、興味深かげな表情を浮かべていましたが、また元の冷たい表情に戻
っています。
「全部・・・ですか?」
このタンクトップとスカートを脱ぐと静子はもう素裸なのです。ご主人様と美貴様以外の
人間の前で裸を晒したことの無い静子は思わず聞いております。
「助けて下さい・・・」と云うように森様と村木様を見ましたが、2人はニヤリと笑った
だけです。
『どうせ・・・女になる為に手術を受ける時にはわたしの丸裸を見られてしまうのだから
今でも同じだわ・・・』
静子は胸の中で呟いて、恥ずかしいのを決心しています。先生と看護師さんの前でお洋服を
脱いだのです。
「隠すんじゃねえ!良く・・・計って貰え!」
村木様の一声で、真白な陰部を隠していた両手を下ろしている静子は恥ずかしさに震えて
います。(続く)
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