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小説 舞の楽園 ( 淫らなマゾ牝 )

   
         淫らなマゾ牝 < 38 >
  「決心は固まったようだね。美しい女性にして上げるよ・・・」
先生はそうおっしゃるとカルテに何かを書き込んでから、『手術同意書』を取り出しました。
静子に名前を書くように言います。ペンを取った静子は男名を書いて良いのか、ご主人様に
頂いた静子と云う女の名前を書くのか迷っています。
「男の名前を書くのだ。これから静子になるんだから・・・」
先生はそう申して優しく微笑むのです。その笑顔は自信に溢れていて、先生を信頼すること
にしました。
「元の造りがいいから、顎をちょっと整形すれば凄い美人になるんだが・・・そうするかい
・ ・・?」
手術同意書に静子が本名の木の内静夫とサインしていると、先生はご主人様方の方へ向き直り
そう聞いています。
森様は頷いたようで、静子は『どんな美人になるのかしら・・・?』と思って嬉しくなって
います。


    { クリニックへ入院 }
  その日の夕刻から、静子はクリニックへ入院しました。
病室は広いワンフロアーでテレビ。冷蔵庫は無論のこと応接セットやミニバーさえありまし
た。
特別室らしいのですが、外側から鍵を掛けられると、1歩も外へは出られないのです。
病室までは看護師さんが案内してくれましたが、静子は着る物を与えてはくれませんで丸裸
のままです。勿論、森様と村木様も素っ裸の静子の後ろを就いて来るのです。
その日はクリニックはお休みの日らしくって廊下の明かりは最小限に抑えてあり、廊下でも
階段でも他の患者さんとは1人も出会わなかったのです。けれども、病院の廊下を素裸で歩
かせれることに、静子は恥ずかしく異常な興奮を味わっています。
拉致をされてもう3ヶ月、普段全裸の生活に慣れて来ましたのに、偶々クリニックに来る為
にお洋服を身に着けたので恥ずかしさがぶり返したようです。
病室は着くと森様と村木様は直ぐにお帰りになられました。

  「何か・・・着る物を・・・」
病室のベッドの前に丸裸で佇んでご主人様方が扉の外に消えるやいなや、静子は看護師さん
に小声でお願いしています。
マンションでは丸裸の生活をさせられていて裸には慣れているはずなのですが、ここでは
恥ずかしくって仕方が無かったのです。
それに・・・今日初めてお会いしたばかりの看護師さんの前で・・・先程の診察から全裸
なのは静子1人なんです・・・
「あら・・・森さんの言いつけよ。『露出狂のマゾ牝にはその方が良いんだ・・・』と言って
ね・・・。それに、身体のラインを見るには裸の方が良いでしょう?」
30代後半に見える看護師さんは薄ら笑いを浮かべて、掛けている眼鏡をちょっと上げてそ
う言います。
 
  「露出狂のマゾだなんて・・・そ、そんな。恥ずかしくって耐まりませんわ・・・」
森様がそう言ったに違いありません。『けれども、先程先生の前でお洋服を脱いだ時と、病院
の廊下を素っ裸で歩いた時に感じた快感は何だったのだろう・・・』と思うと否定は出来ない
心境です。
『本当に露出狂のマゾ牝になってしまったのかしら・・・?』と考えました。そして『自分の
性癖をしられているのだわ・・・』と思うと赤くなっていました。(続く)


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