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小説 舞の楽園 ( 犯されて )

       犯されて・・  < 39 >
   中年の仲居さんは布団を敷き終わっても、直ぐには退出しないで、グズグズと居座って
 おりました。好奇心丸出しのまま、浜中の冗談に笑い転げています。
 そして・・時折節子の方を盗み見ているようです。
 節子は見も世も無い風情で、正座をして空色のワンピースの裾を気にしているばかりでした。
 
   宿の仲居さんが節子の性に歓心が旺盛なのを見た浜中は、節子の裸体を見せてやろうと
 考えたのです。
 仲居さんが決して他人を呼んだり、騒いだりしないと云うことを確信したのです。
 それと・・Sである浦上氏と一緒に節子を嬲り虐めた興奮が尾を引いていたのかも知れませ
 ん。
 仲居さんと云う女の人に節子の裸を見せたならば、節子が如何いう反応を示してくれるのか
・ ・興味があったのです。
やっぱり・・自分はサドであると確信しております。

  「オイ・・!節子。裸になれ・・!」
お部屋の隅で憤然としたように正座をしている節子に命令しました。
突然。命令された節子は耳を疑いました。浜中がそんなことを命令してくるとは、思いも寄
らないことでした。
男が女装をしていることや、浜中のオンナになっていることを宿の者に知られたくは無かっ
たのです。浜中も同じ考え方を持っているものとばかり思っていたのです。
「えっ・・・?」
聞き間違えであれば良いと考えました。
「仲居さんが、お前の裸を見たい・・と言っているんだ・・!全部脱いで・・・見せてやれ
・ ・!」
「そんな・・・・」
さっきから2人の話を聞いていましたが、仲居さんは一言も「節子の裸が見たい・・」など
とは言ってはいませんことは節子も聞いています。けれども、仲居さんの態度から・・節子
に興味があることは、アリアリです。
仲居さんも浜中の言葉に驚いて、顔の前で手を振っているようですが、何も言ってはいませ
んでした。

 「早くしろ!仲居さんも忙しいのだ・・。そこで・・ストリップをしろ・・!」
振るえている節子の背後で浜中の凄む声がします。
浜中は節子に対して、今までに・・申したことは、必ず実行させているのです。前言を翻す
ことはありませんでした。そのことは節子も十分承知しておりました。
「はい・・旦那様・・」
身を小さくして項垂れていた節子は『もう如何にもならないわ・・・』と諦めて返事をして
立ち上がりました。
今回の旅行の目的が、自分を女として被虐的に辱めて、服従させる・・ことだと、気が付い
たのです。
Sの男性として、Mの女性を被虐的に服従させ他の人に知らしめることが、どんなに快感を
獲るのか・・節子には理解ができませんでしたが、想像は出来ました。
『浜中はSの男性として・・そうしたいのだわ・・』と思ったのです。
愛する男性である浜中がそう考えたならば、従うほか節子としては方法が無いのです。(つ
づく)
      
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