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小説 舞の楽園 ( 犯されて )

       犯されて・・  < 55 >
   社長も専務も女になった節子の言葉には驚きました。
 しかし・・津村節男が急に辞められたらば困る・・・と驚きの中でも思ったようです。
 「オイッ・・・今日の定例会議は中止だと・・・営業部長に伝えて来てくれないか・・?
 やはり驚きの表情で節子を見て居ました経理係の女の子を伝言に行かせた社長は考え込ん
 でしまいました。
 大学を出てから15年以上も節男を使っていて、節男の仕事には文句がつけようにも付け
 るところが無いのを解っていましたし、彼のお大人しい性格にも信頼を置いていました。
 そして、浜中の他人を不快にしない人間性にも好感を持っておりました。
 社長は浜中と節子を自宅に呼んで話し合うことにしたのです。

  「驚いたわ・・・津村君が女になって現れるんですもの・・・」
 会社の裏手にある社長の自宅の応接間のソファーに浜中と節子は座っています。奥さんが
 お茶を出しながら、先程の節男が節子になって会社に現れたことを言っています。
 浜中も節子も1~2回は、この応接間に招かれたことがありますが、今日は特別な日の
 ようです。
 「まず・・浜中君と津村君には。いや節子さんと言うのかね・・・?・・には、おめでと
 う・・と云わねばならないようだね」
 「本当におめでとう・・」
 社長とお茶を煎れて2人の前のソファーに座った奥さんは2人を祝福してくれました。
 節子の現況を受け入れてくれたようです。
 
   「ありがとうございます。社長さんや専務さんには一方ならぬお世話を頂いておりま
 すのに・・・それを、こんな形で、後ろ足で砂を蹴るような仕方をしまして、本当に申し
 訳がございません・・・」
 浜中も節子と一緒に頭を下げていました。
「まさか・・浜中君も会社を辞めるのでは・・・無いでしょうね・・・?」
「いえ。僕は・・・いまのまま・・・会社に置いて頂けるなら・・・」
 奥さんの専務の心配を浜中はそう言って否定しています。

  「そう・・?それならば・・良かったわ。問題は津村君、いえ節子さんの方ね・・・
 あなた・・」
 専務の奥さんも明日からの、いえ今日からの仕事に付いて憂慮しているのです。
 節子は総務・経理と云う重要な仕事をしております。代わりの人がおいそれとは見つかる
 とは思えませんが、でも・・・それも仕方が無いと浜中はおもっています。
 「本当ならば・・・こんな辞表は受け取れないのだが・・仕事の段取りもあるし、後任の
こともあるし・・な」
社長も困ったような独り言を聞いた節子と浜中は、申し訳なさそうにただ頭を下げてい
るばかりです。
「どうだろう・・?女性として、今の仕事をしてはくれないか・・?。遣りにくい点も
あるだろうが、会社の人達にはワシから良く説明しておく・・。専務もそれでいいだろ
う・・?」
「ええ・・!そうして・・津村君。いえ・・節子さん」
「浜中君もいいだろう・・?それとも、女房に働かせるのは・・嫌かい・・?」
社長と専務は頭を下げておりました。そして、社長は浜中に向って「女房・・」と言って
いました。(つづく)

 
 

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