小説 舞の楽園 ( 台湾1周 )
- 2018/11/07
- 00:43
台 湾 1 周 -3
台湾と云うところは、今は中国の1部であると国際的には認められていますが、現地の
台湾人はそうは思っていないようです。
この曽さんの話によると、「台湾は独立した国だ・・・」と言うのです。
「太平洋戦争の前、50年余りに渡って日本に併合されたが、日本人は台湾の為になる
ことをイッパイしてくれた」
「終戦後、中国から毛沢東に追われた蒋介石が来たのだけども、彼らはちっとも良いこと
をしないで、現地の人々を圧迫ばかりしている・・・」
「だから・・・日本人は好きだ。本土の人間は嫌いなのだ!台湾の人々は皆そう思って
いる・・・」
そんなことを言っていました。
私は想い描いていた日本人の統治の時代とは違っていますので、彼の話に引き込まれて
しまいました。何か、日本人の素顔が見えるような気がしています。
彼の話の中には、私の知らない日本人が多勢出て来ます。何方も台湾の為になる仕事を
した人たちだそうです。
私は自分の勉強不足に大いに恥じておりました。でも・・・「日本人は良いことをした
のだ・・・」と思うと誇らしい気持ちです。
バスは1回トイレ休憩をした後、午後の9:00頃台北のホテルへ到着しました。
今回の旅行のホテルは、大体は日本のビジネスホテルのようなホテルでした。
私は海外旅行はしたことがありませんので、「こんなもの・・・かしら?」と思って
いましたが、河津さんは「安いパック旅行なので、仕方がないんじゃないか・・・」
と笑っています。
彼は何度かこう云うツアーに参加しているようです。
でも・・・最後に連泊した台北のホテルは酷かったものです。お部屋も狭くて、カー
ペットは汚れていて臭いがするのです。
翌日はホテルを7時に早い出発です。
今回のツアーは[欲張り・・・]と唄っているので、あっちこっちを見るというツア
-なのです。・・・で、ホテルの出発時間も早いのです。普段自堕落な生活をしてい
ます私にはちょっと辛い行程です。
台中の宝覚寺を観光して日月漂湖を巡りました。宝覚寺はそんなに大きなお寺では
ありませんが、兎に角色が凄いのです。赤を基調に使っているのです。
日本のお寺さんで赤い色は使ったにしても1部だけですが、台湾のお寺さんは朱の色
なのです。
台湾も仏教の国なので、どのお寺さんも立派なものばかりです。しかし、日本のお寺
さんとは趣が異なるようです。
日本の狛犬などは茶色か黒しか見たことがありませんが、こちらの狛犬は色も派手
なのです。赤や黄色の狛犬なんです。『異郷に来たんだ・・・』と言った感じがしま
した。
でも・・・日本のお寺さんには必ずお賽銭箱が置かれていますして、お賽銭を入れな
いと福が来ないのじゃないか・・・と言う迷信見たいなものがありますが、台湾の
お寺さんにはそう言った風習はないようです。
台湾のお寺さんはほどんと全部が寄進によって建立されている・・・と言っていま
した。(つづく)
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