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小説 舞の楽園 ( 台湾1周 )


         台 湾 1 周 - 20

  今回の台湾ツアーも最終日となりました。
 今日の午前中は自由行動でした。午後からはホテルを出まして、バスで免税店によってから
 台北の空港から成田へです。
 自由行動の午前中は小雨が降っていました。他のツアーの皆さんは観光をしたり、お買い物
 をされたようです。私達はホテルに残ります。
 昨日ホテルの近所に見つけて置いた喫茶店へ入りました。
 私は現役の時に研修でフランスへ行ったことがあります。向こうの喫茶店は外でコーヒー
 などを飲むようになっております。勿論、店内でも飲めますが、タバコは外で吸うのです。
 けれども台湾ではお店の造りなんかも50年くらい前の日本の喫茶店とそっくりなのです。
 外にはオープンカフェみたいなものはありません。
 50年くらい前の日本の古い喫茶店に似ているのです。店内はどこも茶色が多く、薄暗い
 感じがします。けれども・・・落ち着ける空間なのです。
 河津さんと私はお店の1番奥の席に座りまして、コーヒーを頼みます。

  「カフェ。ツゥ・・・」
 彼が座席に座って店員に向って指を2本立てて、注文しますと店員さんは判ったようで
 頷きました。「カフェ」と云うのは共通語のようです。
 彼はこう云うところは物怖じしないのです。私は小心者でして、こう云うところは苦手
 なのです。
 店員さんはお冷は持って来ませんでした。
 フランスでもカフェに入りましたが、お水は出て来ませんでした。フランスではミネラル
 ウォーターが飲水のようで、ワインやビールなんかと同じ位の価格だそうです。
 日本のように「水は天の恵み」と云う感覚はないようです。
 台湾もそうでしょう・・・

  「日本に帰ったら・・・僕と付き合って欲しい・・」
 コーヒーが来まして、ケントに火を付けた彼は、真面目な顔になって言い出したのです。
 『何時かはこう云うことを、言い出されるのではないかしら・・・』と薄々感じていま
 した私ですが、今日ここで・・・とは余りに突然でした。
 私にとっては大事なことです。
 「流子をオンナにした責任を取る!」とも付け加えております。
 「そんなぁ・・・でも・・・嬉しいわ・・・」
 今現在は男の姿をしていますから、彼との暗黙の了解の下で男言葉を使っておりますが、
 近くに人が居ないときには女の言葉になっていました。
その時は、日本語を理解しそうな人はいない様子でしたので、私は柔らかな女言葉を使
っておりました。
「出来ればだが・・・何処か南の島ででも、2人だけで結婚式を挙げようよ。それで、
一緒に住んで欲しいんだ・・・」
これは求婚です。彼は同棲では無くって結婚式を挙げて一緒になりたいようです。
「白い躯のお前をもう離したくはないんだ・・・」とまで言っていました。
この旅行で彼に女にされて、彼を愛してしまった私にとっては、非常に嬉しい言葉です
が、現実的にはとても考えられないことなのです。

 住んでいる分譲住宅で退職後、無聊を囲っている私は『万難を排してでも、彼の奥さ
んになることを夢見ておりますが、障害が多すぎるのです。
第一、 彼にアヌスを許して女になったとは云え、私は女装したこともありません。心
はになっているとは云え姿形は男のままです。
彼は「女になってくれ・・・」と申してはいますが、私が女を務めることが出来るの
でしょうか・・・?(つづく)
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